2014-06-01から1日間の記事一覧

やあ、面白い小説に当たったぞ

近頃白石一郎を読んでいる。白石一郎は、随分前「海狼伝」を読んで面白いなあ、と思ったまま、忘れていた作家だった。近頃、4冊ほど短編と言うか連作と言うか、長くないものを読んだ。面白いなあ。連作は、十時半睡事件帖。他の事件帖と違い、主人公の縦横無…

律儀の美しさー「黒書院の六兵衛」

浅田次郎「黒書院の六兵衛」を読んで思ったのは、律儀と言う言葉でした。江戸無血開城の時、的矢六兵衛という旗本がただ一人、状況がどうなろうと、誰に何と言われようと、かれ本来の将軍護衛の任務を尽くして一言もしゃべらず、頑として江戸城内詰所から動…