音道と滝沢の掛け合い

いやー。長かったな。
おとといから昨晩にかけて、乃南アサの「風の墓碑銘」を読んだ感想の第一はこれだ。

警察小説と言うのか、推理小説と言うのか、何というのだろう。まあなんというなんてどうでもいいことだ。まあ、面白かった。

この長い小説を読ませる推進力が、音道と滝沢の掛け合いだろう。もちろん殺人事件の解決と言うのも推進力だが。

3人(二人?)の白骨死体発見から痴呆老人の殺人、さらに遠い昔の殺人事件と本筋は流れていく。
この殺人事件の動機は、金と嫉妬と出世欲となっているようだが、5人?の殺人にしてはやや弱いように感じた。

それでも読ませるのは、警察官二人のユーモラスなやり取りが楽しいからだろうねえ。音道や彼女の先輩の恋愛も含めて。しかし、女性警察官って、好きな男に対してこんなに弱いものかねえ。

おっと、滝沢と別な意味で音道に怒られそうだ。

最後音道が変な彼氏と復活しそうなのは、ちょびっとがっかり。俺も音道のファンになったか。彼女まあ魅力的なんだなあ。

こちらは「長くともまあ面白く読んだ」なんて言っているが、書く方は大変だねえ。
いつか誰かがどこかで書いていた。「書くより、読むという消費の方がずっといい」まったく同感だ。