浅田次郎「一路」を読んだ

昨日から今日にかけて浅田次郎の「一路」を読んだ。

久しぶりの浅田次郎である。

まあ面白かった。ユーモア小説かなと思った。前半では、井上ひさしの「吉里吉里人」を思い出した。言葉遊びが結構あった。浅田にこのような小説があったろうか。思い出せない。

感動という点では、浅田にしてはいまいちかな。「赤猫」の時も感じたが、面白い主題を描いていて、それなりに面白いが、かつて読んだ浅田ほどではない。泣かせようと言う意識が浅田になくなったのかもね。

俺の方が余り感動しなくなったのかなあ。「蒼穹の昴」「シエーラザード」「王妃の館」「珍妃の井戸」「壬生義士伝」「終わらざる夏」「活動写真の女」など泣かされる場面がおおかった。もちろん短編の方がしみじみと言う感じで好きなのが多い。「メトロに乗って」「月島慕情」「月のしずく」なんて良かったな。俺が一番好きなのはやはり、「鉄道員」短編集だな。「ラブレター」「角筈」なんていいな。手元にないが、も一度読んでみたい。

こうなると本をむやみに捨てるのもどうかと思うが、まあやむを得ない。「図書館に寄付」・「ブックオフで売る」・「捨てる」で本は4分の1ぐらに減らした。図書館で借りればいいやと思っている。