特定秘密保護は、国民の利益になるか

二つブログを書いて、散歩に出ました。

長く続いた雨がおわり、外は青空です。「秋高し」、「秋深し」なんて言葉が本当に似合う季節ですね。

外は好天ですが、心の中は「憂い深し」という感じです。

特定秘密保護法案」、それが重く心にのしかかります。



国民の目から秘匿する情報で、国民の利益になるものってどんなものがあるんでしょうか。


防衛に関する事項ー自衛隊関係の諸情報ですが、たとえば武器の性能(法案別表一のチ)
は当然秘匿されます。

自衛隊は、今は持ってない他国を攻撃する能力を持つ武器を隠れて持つかもしれません。それを国民は知らないわけです。それって戦争をしないと決意した日本国民の利益になることなのかな。

たとえば完全に秘匿できたとしましょう。中国軍は、自衛隊がどんな装備を持っているか分からないので、疑心暗鬼となり軍備拡張をするでしょう。それに対して日本も軍備増強となります。


これは、双方の軍事関係者や軍事産業の利益にはなりますが、双方の国民の利益にはならないでしょう。つまり秘匿は利益にならないのではありませんか。



それよりも、「全ての争いは、裁判で決めましょう。(国際司法裁判所世界貿易機関)」って日本が宣言すればいいんじゃないかねえ。裁判が嫌なら、話し合いで。または棚上げで付き合いましょう。その方が双方の国民の利益になるんじゃないのかなあ。


そう宣言した国を軍事力で攻撃はしにくいでしょう。侵略が明白になるので。侵略は、国際法違反なので。(不戦条約・国連憲章等)



外交も特定秘密保護法の対象です。(別表二)


どこの国も外交を行う場合、自国内の反対意見を念頭に置いて交渉します。それをいちいち国民に知らしては、何もまとまりません。ですから交渉過程(一のイ)では、秘密は当然です。
しかし、その交渉や交渉の結果が国民にとって損か得かは当然判断されるべきでしょう。
ですから、外交当局の恣意でいつまでも秘匿というのはまずいと思います。


別表三の特定有害活動って何ですかね。スパイ活動なんて言ってますが、それならなんでスパイ活動って言わないんですかね。俺のブログも「特定有害活動」にならないのかね。
こんなあいまいな言葉で処罰されてはこまる。治安維持法の「国体を変革し、・・・」
を思い出します。国体というあいまいな言葉で多くの考えを否定して行った歴史を忘れたのでしようか。




現在、国家公務員法守秘義務違反は1年以下、自衛隊法で5年以下のの懲役という罰があるそうです(未確認)これが10年以下になるのがこの法案です。


そして関係する民間業者も処分対象にするのがこの法案です。マスコミ関係者も、「欺かなく」とも、「暴行しなく」とも、「施設へ侵入しなく」とも、「特定秘密を保有する者の管理を害する」行為(なんのことでしょうか!!)で10年以下の懲役になります。


結局、何のことはない、この法案は、国民に「防衛や外交に口出しするな。処罰するぞ」なのではありませんか。



そんなことをぼんやり考えながら歩いてきました。


相変わらず、青空がずっと続いています。広い青空。ふと思い出しました。


「日本の青空」という映画を思い出しました。憲法9条の会が関係した映画でした。「日本国憲法は、米国の押しつけではない」という主張の映画でした。わが町でも上映運動をしました。あの時は安部第一次政権でした。安部さんに危機感を持って作られた映画や運動でした。


第二次安部政権は、米国と一緒に戦う国家への準備に一生懸命に見えます。


あの時に比べて、政権への抵抗は弱い。しかもねじれは解消しています。何でもできる。



この青空のもと、暗い気持ちで散歩してきました。