「自衛隊員に先に死んでもらうべ」

今から50余年前、私が中学2年の時、授業中理科の先生が言った言葉でした。

なんて冷たい言葉だろうと思いました。何のはずみで言ったのかは覚えていません。
その前年はキューバ危機の時でした。担任(英語)が、「ソ連の軍艦が米海軍の包囲するキューバにどこまで近づいた。みんなあと1週間で死ぬかもなあ」なんて言ってました。

中学生の私はどんな思いだったんだろう。今から考えると面白いですね。なんせ、その英語の先生も、「人類絶滅だ」なんていった後で、「さて授業。THIS IS A PEN 」なんて授業やってたんだから。人類絶滅するのに英語の勉強したってねえ。

東西冷戦の激しい頃でした。理科の先生の「自衛隊員に先に死んでもらうべ」という言葉は、「ソ連が攻めて来たら」なんて文脈で語られたのだと思います。

私は、「なんてひどいことを言う先生だべ」と思いました。その言葉のひどさの意味をつかめなかった私は、ひたすら真っ暗な闇を見た思いでした。

私の感じた真っ暗な闇を今はこう考えます。「自分の命を守ってもらうため、他人に命の提供を要求する」と言うことです。日本の国を自衛隊で守るとは、自分の命を守るため、他人(自衛隊員)に命の提供を求めるということです。
(注。日本の国を守るとは、日本の何を守ることかについて様々考えられますが、今は触れません。ただ、「自分の命を守ることではない」と思う人は、もしせめられたら戦場に出てもらいましょう。命がいらない人なんでしょうから)

「自分の命を守るため他人に命の提供を求める」、これは正しいことでしょうか。

必ず死ぬわけではない、と考えましょうか。しかし戦争になれば自衛隊員は戦いにでます。死ぬ確率は高くなります。仮に10人中2人死ぬとします。そうすると上の問いは、こうなると思います。「私の命を守るためあなた方10人のうち2人死んでください」と要求することは正しいか、と問うことになります。

これは正しいことでしょうか。私は、私の命も自衛隊員の命も同価値と考えるので、命ください言ってはいけないと思います。

自衛隊員は、私の命を守るのが仕事故当然だ」と考えましょうか。 
そうすると、上の問いは、「私の命を守るため、仕事なんだから君たちのうちの二人の命をくれ」と言うのが正しいかという問いになります。
仕事の根本は、働いて自分の命をつなぐことと思います。それは自衛隊員も同じと思います。私は、私の命も自衛隊員の命も同価値と考えますので命くださいと言ってはいけないと思います。

1.以上から侵略された場合でも、武器を持って戦う自衛隊はいらないと思います。国内外の災害対応の自衛隊は必要と思いますが。

次に、自衛隊員は他の命を守るため自分の命を捨てる可能性を認めてはたらていると考えます。この場合侵略に対して戦ってもらってもよさそうです。しかし、他の命を自分の命のため使うわけです。それは恐ろしく身勝手です。この身勝手さを少しでも許してもらうため、
2.自衛隊に戦ってもらって自分の命を守るという人は、全身全霊で、戦争をおこさないよう努力すべきです。

私は1が正しいと思いますが、現在の日本は自衛のため自衛隊を持っています。と言うことは、全身全霊で全国民は戦争を起こさないようする義務があります。自分の命を守るため、自衛隊員にまず死んでもらおうと身勝手に考えているわけですから。

安部自民党政権は、昨年12月の防衛大綱・中期防衛計画で、自ら緊張を高め軍備拡張を目指しています。(12月23日のブログ参照)
それは平和と戦争の数直線では、戦争の方へ日本を進めます。だから、安部政権を退場させましょう。退場が無理なら暴走を阻止しましょう。その一つのチャンスが都知事選です。自民党の応援する舛添氏を落とすようすべきです。

私の結論「人の命を大事に考える人で、自衛隊で日本を守ると考える人は、舛添氏を落とすよう投票すべき」

ついでに:「永遠の0」を書いた百田氏は、「9条が日本を守るという人を戦場にまず立たせよ」言ったそうです。百田氏は9条を守ろうとする人を犠牲にし、次に自衛隊員を犠牲して自分がいきながらえようとするずるい人間と感じます。ちょうど後方の安全地帯にいて特攻作戦を立案した高級軍人のような。
靖国神社参拝する政治家も同じ輩と思う。安全地帯にいて「自分のため死んでくれたら神になるぞ」と宣伝している人物と。

ついでに私の立場:もし日本国家が非武装で行くなら、皆と一緒に侵略されぬようしよう。いろいろ手はある。(別ブログ)侵略された場合も手はありそうだ。最悪、中江兆民「三酔人経綸問答」の洋学紳士のように弾を受けて死んでも、他の人の命を自分の生きる手段にしなかったという誇りを持って死ねる。現状では、自分の命とそして自衛隊員・海上保安官の命を守るためにも全力で戦争を起こさないよう努力をする。(まあ、大したことはできませんが、最低国政選挙では自民・維新・みんなには投票しない、公明には期待はするが投票はしない)尚軍事力強化による平和維持(抑止力強化論)は、平和と戦争の数直線では、戦争へ進めていると考えている。(別ブログ)