最上川で鼻血ぶー談義

妻と二人で、一泊二日の旅行に言って来ました。

1日目:
(予定)自宅→肘折温泉最上川舟下り→湯野浜温泉
(実際)自宅→最上川舟下り→幻想の森→(酒田)本間家旧邸→庄内空港湯野浜温泉
  
2日目:湯野浜温泉→致道博物館→湯殿山参拝→月山湖噴水→自宅

今回は、建てた計画とだいぶ違った旅行となりました。肘折温泉は、予定ルートが交通遮断で、いけなかったことが大きな影響を与えました。そこで入ったのが「幻想の森」と「本間家旧邸」です。
「幻想の森」と言うのは、最上川流域に自生する天然杉の森です。樹齢一千年の杉の大木の群生?です。とんでもないひどい道をひやひやしながら登っていくと、それがありました。なるほど、根元近くから二つ三つにわかれた巨大な杉がいっぱいあります。
なるほど、これが植林でない自然な杉なのだと思いました。一見の価値はあります。舟下りの船頭さんの紹介です。

2日目も、本当は、庄内藩藩校・藤沢周平記念館を見る予定でしたが、何とお休みで見ることができませんでした。調べていけばいいのに。
湯殿山参拝は、普通の神社参拝とは大きく違いますね。はだしで温泉水の流れる岩山を登るなんておもしろい経験もしました。写真撮影禁止なんて張り紙があって俗世からの隔絶を謳ってましたが、そこはそれ、全ての祀る対象の前に賽銭箱。お祓いもお金。御守り販売。ちゃんと俗世が侵入しました。まあ、歩道整備もしなきゃいけないし、神主さんの生活もあります。
グレーゾーンってやつよ。それでいいじゃありませんか。安全保障政策もグレーゾーンがあっていいんじゃないですか。白黒付けようとして真黒になるのは避けましょうね。安倍さん。


一番印象に残ったのは、最上川舟下りです。私はこれが3回目です。妻がまだ経験がないということで舟番所から最上川を下りました。晴れ上がった好天。深い緑。豊かな水量。心地よい川風。軽妙な船頭さんの話術。いい気分になりました。

ところが。・・・舟下りの写真を申し込んだ名簿の住所を見て、
船頭さん「あれー、お客さん福島から来たの?原発からどのぐらい離れてるの?」
俺「北に40キロぐらいだよ」
船頭「随分近いなあ、鼻血出てないかい。美味しんぼで騒がれてたね」
俺「毎日いっぱい出てるよ!あはは、嘘だよ」
同乗の船客「ずっと、住んでいるんですか?」
俺「事故後もずっと、住んでるよ。シーベルトぜんぜん低いよ」
船頭「この前、南相馬の女子高生で米沢に避難している人たち、舟下りに乗せたけど、かわいそうだった」
俺「南相馬に今でも女子高生いっぱい住んでるよ。鼻血なんて出てないよ」

船頭さんの口調は冗談っぽかったですけど、やっぱり、俺たちは被曝しているかわいそうな人達と見られているんだと思いました。これじゃ将来、女の子たちの結婚なんかにも支障が出るかもなあ。

放射性物質で鼻血が出るか出ないか?両説あります。低線量被曝の健康被害はあるかないか?両説あります。

実害はなくとも風評被害は間違いなくあります。それを「美味しんぼ」が助長したのは間違いありません。しかし、鼻血ぶーがほんとで、健康被害がほんとだったら、美味しんぼ
で強調するのは、いいことの様に思えます。忘れられちゃ困るんです。誤魔化されても困るんです。こんな事態を起こした責任逃れはいけません。こちらはグレーは困ります。