今日黒田日銀総裁は、量的緩和の拡大を発表した。株式市場は、敏感に反応して700円以上上がった。アベノミクスの第一弾、金融緩和だ。アベノミクスは、お金をじゃぶじゃぶ出すことでインフレを起こし経済成長につなげるというやり方だ。夢よもう一度。
しかし、状況は大いに違う。かつては長い長いデフレの下で、「悪いのはデフレ、インフレにすれば成長する」という期待があった。今は、アベノミクスのもと、お金じゃぶじゃぶ出してもどうもうまくいかない。もっと出さないとと、かなり追い込まれてやっている。
このところの経済指標は、アベノミクスの息切れを示していた。株式は、16000円台で頭打ちが1年以上且つやや下がり気味。ＧＤＰ成長率下方修正。円安にもかかわらず輸出伸びず、貿易収支が赤字。実質賃金低下。有効求人倍率低下。インフレ目標達成危達成危うい・・。
政治上でも安倍政権は、特定秘密保護法・集団的自衛権解釈変更で国民の反対、閣僚のお金の問題噴出、滋賀県知事選で敗れる、沖縄知事選危うし、外交ではその失敗が露呈（中韓との外交不能、米国に戦後体制否定と疑われる、世界的に人気のないロシア・北朝鮮と接近するしかない）、・・・枚挙にいとまない。
そこで、アベノミクスの起爆剤、量的緩和を行った。夢よもう一度。
おっとっと。日銀が政府のちょうちん持ちとか白馬の救世主とかは、危険じゃないの。禁じ手じゃないの。日銀の独立性はどこへ行った。何、黒田が独自にやったと？阿吽の呼吸ってやつ？国会で追及してよね。
もともと、赤字国債って簡単に出せなかったのじゃないの。国債を大量に発行し、カネを集めて公共事業してカネを流して、その国債を買って市場にカネを流す、それも禁じ手じゃなかったのかねえ。もう、ルールなんてないのかい。日本があの戦争が出来たのは、赤字国債でカネを捻出出来たからと聞いたぞ。そっか、集団的自衛権行使で米国の戦争に参加することと符合するのか。そういえば、集団的自衛権行使容認もルール無視だったな。これまた符合する。
アベノミクスが始まって約二年。カネをじゃぶじゃぶ出せばいいって、失敗だったんじゃ
ないのか。それをもっとやろうというのは、断末期のあがきじゃないのか。
インフレは、成長を保障しない（スタグフレーション＝不況下のインフレ）
インフレは、豊かな国民生活を保障しない（賃金・年金・預金上昇はインフレに追い付かない、戦争直後の生活を考えよ）結局
インフレターゲット政策（インフレにすることを政治の目標にする政策）って間違いじゃないのか？
カネをじゃぶじゃぶ出せば円安になる。それもいいことなのか。輸出企業は儲かるようだ。しかし、輸入品は高くなる。世界の成長するところに資本投下しにくい（円が弱いんで、貿易赤字を強い円で資本投下でカバーしているのが今の日本）
大体皆で稼いだ金＝円が世界的に見て価値が低くなるって、よくないんじゃないのか。
カネをじゃぶじゃぶとは、借金を増やすことである。借金苦で夜逃げするしかなくなるんじゃないのか。逃げるとこないから、破産だな。ひどいひどいインフレだ。まさか、それを狙っているわけじゃあるまいな。
カネのじゃぶじゃぶは、カネの一杯ある人をもっと金持ちにし、普通の人や貧乏人をもっと貧乏にする。例の格差拡大だな。
インフレによる成長の夢はもう不可能なんじゃないか。じゃーどうすればいいか。俺もわからない。
そして、年金も株に投入するだと、危ないんじゃないの。
やはり、消費税10％に上げるつもりなんだ。そのためのカネじゃぶじゃぶなんじゃないのか。
人口減・若者減・高齢者増・成熟した社会にあった全体構想を誰か示してほしい。それを担う政党が旗を立てて欲しい。
日銀・政府は追いこまれて、「夢よもう一度」と目くらましのため、危険なかけに出た。
その結果は？おお怖い。
