「うんそうだな」と思った記事

元日の朝日の社説をけなした代わりに?、今日の朝日社説に賛意を述べる。

同社説は、「忘れてはならないこと」と言う題で、
(1)戦後日本の出発は、サンフランシスコ条約東京裁判を受け入れ、戦争責任をA級戦犯に負わせる形で国のけじめをつけた。
(2)井上ひさしの言葉を引いて、「過ちを犯さない国家などない。戦争責任問題は、自己反省のまたとない機会」と主張。
(3)戦後の平和主義の歩みこそ日本の誇り
(4)安倍首相とその応援団は、このことを自覚すべきで、予想される「安倍談話」は、村山談話を継承し、植民地支配と侵略の反省を明示すべき。

私もこの主張に賛成する。安倍さんも仲間もこの主張を「朝日」?という目で見ずに虚心坦懐に考えてほしい。「侵略とはどういう不明」とかA級戦犯の責任を否定するような言動・行動(たとえば靖国参拝)、いつまで謝り続けるのか?と言うような言動は、国益に反することである。読売も元日の社説で、「隙を作らぬように」といっていたよ。


元日の記事で「うんそうだな」と思ったのは、福島民報掲載の大沢真幸と鷲田清一の対談である。
(1)戦後日本は、米国との相思相愛というファンタジーを前提としてきた。今冷戦の終結と中国の台頭でそれが揺らいでいる。TPP、基地辺野古移転、集団的自衛権で米国に協力を惜しまない姿は、冷たくなった恋人にすがりつくストーカーに見える(大沢)
(2)沖縄への差別は強烈だ。その背景には、米国がそういえばそれで決まりと言う国民がいる。沖縄は本気で独立する姿を見せてよい(大沢)
(3)原発再稼働への政府と原子力規制委員会の姿勢は、責任逃れの構造で、戦前と変わらない。原発をどうするか金融緩和をどうするかを自分で考えることが大事。特に憲法論議がいいレッスンだ。(鷲田、大沢)
(4)細る中間層と格差の拡大が一番の問題だ。地域共同体の力が衰え、市民は公共サービスの消費者になってしまった(鷲田)
(5)一緒に考え行動する仲間が自然とできて、そんな小グループが多様につながり結びつきを強めていく。それがながいめでみた未来社会かもしれない(大沢)
(6)原発事故が起きた時、未来にすまないと思った。40歳以上の人は、成功体験から
楽観論に傾いている。原発事故は破局を見せつけた。原発事故をなかったことにはできない。(鷲田、大沢)
右肩上がりの戦後のライフスタイルからの撤退が必要だ。(鷲田)
人口減や財政の問題いずれもこれから世界が取り組まなければならない課題だ。成長を前提に考えると苦しいが、発想を転換すれば、しんがりトップランナーになる(大沢)

いちいちもっともだと思うがさてどうするか。それは、両者の言うとおり国民各人が考えていかねばならないことだ。