原発訴訟に参加して

今日(20日)福島市原発訴訟の集会に、原告として参加してきた。
じゃんけんで負けて、傍聴はできなかったが、少々のデモ?行進と傍聴する人へ声援を送ってきた。

原発訴訟は数多くあるが、私の参加しているのは、「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ福島原発訴訟」である。訴訟の内容は、事故以前の福島を返せと言うこと、それまで月5万の補償要求である。今日は、3人の専門家への証人尋問である。様々な被害の証明、安全を軽視した原発推進の証明、国・東電の対策の不備、汚染状況の説明のようである。

弁護団共同代表の安田弁護士の報告によると、現在の状況は、
(1)原告側が攻めまくり、被告(国・東電)は逃げ回っている
(2)裁判官は現在、事故を真っ向から受け止める姿勢を持っている
(3)裁判官とは、よろめく存在であり油断大敵
(4)国・東電は責任論の裁判したくない姿勢である。責任の有無にかかわらず、原発賠償法に従って補償するという姿勢。
(5)3月の原告側証人への反対尋問と5月から7月ごろと思われる、被告側証人尋問が大きな山
とのことである。

今日の裁判には、応援団が多かった。玄海原発訴訟団、福島原発訴訟団(刑事責任追求)
脱原発訴訟団連絡協議会、東京演劇アンサンブル、参議院議員山本太郎、もとNHK掘淳
等である。

心に残った言葉は多かったが、ラジオ福島の人の「だれも責任をとっていないこの事故
の責任をとらせよう」と言う言葉だった。この裁判の最終目標は、国・東電に事故の責任を認めさせることである。責任がないなんてことはない。今日も話が出ていたが、既に38年前の第二原発設置取り消し訴訟で、地震津波→全電源喪失炉心融解→甚大被害と言う今回の事故プロセスは指摘されていた。それを無視しているのであるから責任はある。


先日(1月16日)NHK「東北Z]で、阿武隈山地の動物たちの被曝影響の研究を見た。研究してるのは、東大や東北大・岩手大の先生たちである。対象動物は、鯉・ヤマメ・牛・うぐいすである。飯舘村浪江町の山々は、相変わらずひどく線量が高いというにびっくりした。4〜40μシーベルトと言う数値であった。
その動物たちには、やはり、筋肉内に被曝で壊れた細胞の修復あとがあった。甲状腺異常も見つかった。ただし、未だはっきりした影響は、報告できないとのことである。

ある先生曰く「ガンは最悪でしょ。それ以前の影響も調べないと」、なるほど。これから、この動物たち程でなくとも、低線量被曝の影響が人間にも現れる可能性はある。
この先生たちは、バラバラにやっている。しかし、大規模に組織的に研究する責任が国にはあるはずだ。原発事故は終わっちゃいない。終息はしてないし、汚染も終わっちゃいない。健康への影響はこれから現れる。忘れちゃ困る。

裁判所職員が、デモ?の人数をカウントしていた。多分300人ぐらいか?この数も裁判に影響するのだと思う。そう信じて時間があれば、今後も参加するつもりである。