安倍さん、談話を出さないでください

20日BSフジの番組で安倍首相は、戦後70年の談話に、「植民地支配と侵略」、「心からのお詫び」などの文言について、「同じことを言うのであれば談話を出す必要はない」と述べたそうだ。その理由は、「既に村山談話、小泉談話の基本的考えを受け継いで行くと言っているので、もう一度書く必要はないだろう」とのことだ。

安倍首相は、就任前「侵略と言う言葉の定義は決まっていない」と言っていた。つまりアジア・太平洋戦争での日本の侵略を認めたくない気持ちなんだろうと思う。
他国が認めないのに、他国へ軍隊を派遣して自分のいうことを聞かせるということを侵略と言うと俺は思うけれど、彼は、アジア・太平洋戦争での日本の行為を侵略といわずに何と言うんだろうか。進出、勢力拡張、八紘一宇の理想追求、アジアでの白人支配からの解放とか大東亜共栄圏建設とでもいうんだろうか。

彼の認識は間違っていると思う。故に首相を辞めてもらいたいと思う。がそれは今置いておく。個人の認識はさまざまであるから、議論の余地もあろう。しかし、
彼の戦争への個人的解釈がどうであれ、安倍氏は日本の首相である。その言動は、日本国家の意思表明となる。
戦後日本国は、大日本帝国の植民地支配と侵略を非と認め、心からのお詫びをしつつ生きてきた。
植民地支配と侵略とお詫びの文言を入れない談話をだすとなれば、いかに全体として引き継ぐと言っても、これまで言ってたことを言わないと、「ははー、本当は認めたくないんだ」と他国には思われよう。もし認めるならば、入れたっていいわけなんだから。

入れない談話を発表したその場面で、メデイアに聞かれるだろう。その時「全体で引き継ぐと言っているから、言わなかった」ですむだろうか。「侵略を認めるのか認めないのか」、「お詫びの気持ちはあるのかないのか」と聞かれるだろう。その時には、侵略を認める、お詫びの気持ちはあると言うほかないだろう。または、誤魔化しと見られる言動をするほかない。これはひどく見苦しいことになる。
多分、この人も悪いことをしたなと思っているんだと思う。しかし言いたくないんだ。つまりこの人は、駄々っ子であるこんな駄々っ子は、早く辞めさせねばならないと思う。この人が首相とは、恥ずかしい限りである。もしかして戦前の日本を悪くなかったと思っているとしたら、・・・いくらなんでも、まさかそんなことはあるまい。

彼は、将来のことに重きを置いた談話を出したいとの考えと聞く。それはいい。しかし、将来とは、過去をどう見るかからしか出てこないと思う。過去への認識を明確にせずに将来へのビジョンは、示せない。

同じことを言うなら談話を出す必要ないと彼は言う。逆に同じこと(植民地支配・侵略・お詫び)を言わないなら談話を出すなと言いたい。日本が悪いことを認めないろくでなしと見られる。日本は、植民地支配や侵略を認めたくない=悪いことを悪いことと認めたくない国と、俺は思われたくない。安倍談話は出さないでほしい。

安倍首相の存在の根拠=自民党には、投票しないよう他の人に働きかけようと思う。
民主党政権の時には、何も決められない、矛盾した意見のぶつかりあいと権力行使、内部抗争、実に見苦しかった。しかし、自民党内の現在のシーンとした様子、メデイアへの恫喝、教育統制志向よりは、はるかにいい。ファッシズムよりは、はるかにいい。俺は、今の政治状況を半分ファッシズムと見ている。完成前に元に戻そう。まだ、憲法が改正されず生きている。