奇妙な話

憲法学者のほとんどが、安倍安保法制は、憲法違反と言う。

それに対して、政府は、この法制は合憲であり、合憲・違憲は、憲法学者が決めることではないと言う。合憲・違憲については、憲法学者が専門家だろう?専門家の意見を無視している。

一方で政府は、原発再稼働は、専門家の「原子力規制委員会」が安全と判断すれば、(もひとつ、地元の同意が得られれば)、原発再稼働を進めると言う。

安倍内閣は、一方では、専門家の言うことを聞き、一方では専門家の意見は無視すると言う。奇妙な話ではある。

では政府が憲法違反かどうか決めるのか?さすがに政府も最高裁が決定すると言う。

しかしまあ、最高裁の裁判官も憲法学についての専門家なんだろう。違憲判決は下級裁判所でも出せる。

ところで、3名ほど合憲と言う学者がいるようだ。大変失礼ながら、あまり名門の大学の先生方ではないようだ。彼らの学生さんたちが司法試験を通って裁判官になる確率は低そうだ。他のほとんどの先生が違憲と言う考えなので、将来の裁判官のほとんどが、やがて違憲と言う判決をだす。つまりは、やがて裁判官が違憲と言う判決をだす法律を今作ろうとしている。

これまた奇妙な話ではある。