心に映りゆくよしなしごと

昼の散歩に出た。久しぶりのコースである。心にうつりゆくよしなしごとを文字にしてみよう。

目につくのは、新築のアパートと一戸建て。また建設中のそれである。震災以前に比べて激増である。津波原発事故の影響である。人手不足と資材の高騰が言われている。夜の飲み屋街も震災以前に比べて、店も客も間違いなく多くなっている。

交通事情も随分変わった。朝晩の交通量がかなり増えている。目立つのはダンプの多さだ。勿論海岸工事・鉄道再建・インフラ整備のためだ。震災復興景気と言ってもいいだろう。しかし、これも長くは続かないだろう。復興景気が終わったら一体どうなるのだろう。人口減と少子高齢化

アベノミクスの株高も同じじゃないか。日銀を督促して、お金を市場に出す、その結果余ったお金が株に回って株高をもたらす。しかし、それも長くは続かないんじゃないか。破たんするんじゃないかな。はたしてその時どうなる。
インフレで経済成長(アベノミクス)という手は無理なんじゃないか。そもそも現在の日本、無理に経済成長させるとまずいことの方が多いんじゃないか。格差拡大とか。ではどう生きるか。うーん。難問。
いろんな本をよまねば。ところが私、白内障、近頃本を読むのがひどく億劫になった。妻曰く「目の問題ではない、脳みその問題だ」と。なるほど、脳みそも粘りがなくなった。

野道に出た。今まで畑を作っていたところが、荒れ地になっている。あちらもこちらもである。草ぼうぼうである。年々耕作地は減っている。これは、原発事故は直接関係ない。殆どは、作っていた人が高齢で止めてしまったのである。自分も畑を作っているが、野菜も、時期とものによっては、買って食べた方が安いのも事実である。

TPPも大筋合意した。ますます日本の農業は難しい道を歩まねばならないだろう。もっとも農業は、TPP以前の問題の方が大きいとは思うが。

耕作放棄の畑に猫が2匹いた。立ち止まると一匹は遠ざかった。「にゃー」と猫真似をするともう一匹が「にゃー」と答える。「にゃー」でやり取りしてたら、その猫が近寄ってきた。なんと、背中に触らせてくれた。随分と人懐っこい猫であった。いつ以来だろう。猫に触ったのは。20年か30年ぶりではないか。

さらに野道を歩いていく。
空は、恨めしいくらいの青空である。随分雨が降っていないので、畑への水やりが大変なのである。それが恨めしい。雲がゆっくり流れてる。70年前、こんなきれいな青空の下、特攻機は、爆弾を抱いて米艦へ向かったのだろうか。

沖縄を思った。真黒な怒りを覚える。
現政府の理不尽さよ。沖縄の人たちがいやだと言っているのに、基地建設を強行する。辺野古米軍基地の本体工事を始めたとのことだ。地元の意思を踏みにじる。えーい、安保条約なんぞ止めてしまえ。抑止力のため米軍基地が必要なら、日本全体で負担すべきだ。首相が山口県へ強引に持っていけ。得意だろう。そういうやり方。1%以下の沖縄に74%を負担させている。グアムへの米海兵隊移転が沖縄の負担軽減と政府は言う。74%が73%になるだけだ。それが負担軽減と言えるか。しかも、移転費用の半分以上が日本の負担という。

海兵隊とは、他国に最初に上陸する攻撃部隊ときいた。そんなもの、日本に必要あるのか。日本は、日本領土を攻撃された場合のみ戦えばいい。海兵隊は日本にはいらない。日本は攻撃はしない国と他国に思われた方が、抑止力になるのじゃないか。
仮に抑止力が減少するとしても、海兵隊が沖縄にいる必要はない。海兵隊は機動力が特徴だろう。アメリカ本土にいたって、すぐ来れるだろう。戦争は、すぐには起きない。対立が激しくなって起こる。緊張が高まる間に来れるだろう。

日本国民の無関心にも、どす黒い怒りを覚える。自分の利益(安全)のためには、ひと(沖縄)の不幸(基地負担)には目をつぶるんだ。教師(政府)の差別的扱い(基地負担)=いじめを知らんぷりしている傍観生徒なんだ。教師を変える権限を持つ生徒なのに。

抑止力が減ったっていいじゃないか。沖縄という同胞を差別するよりは。沖縄の負担の上に自分の安全を築いていいのか。沖縄から海兵隊全てを引き取ってもらおう。アメリカがそれがいやというなら安保条約なんぞ止めてしまえ。

最低でも県外」といった鳩山政権を、この点だけで応援すればよかったのだ。鳩山はくじけた。馬鹿だ。鳩山よ、うまくやれよ。鳩山の足をひっぱった、マスコミ・国民はもっと馬鹿だ。無責任なんだ。沖縄を考えてなかったんだ。民主は、自民と同じになった。もう社民や共産に投票するしかない。政権担当能力?そんなものどうでもいい。衆参とも過半数を取れば、内部で喧嘩しなけりゃー維持できる。どうせどこがやったって、具体的政策は官僚がやる。社共よ、経済運営は、アベノミクスでやりますよだっていいぞ。どうせ米国の臣下の安保やめて、中国の臣下でもいいぞ。沖縄いじめよりもいい。

中国。でかい態度をとって何だ。国際法で、暗礁は、いくらコンクリで埋めても領土じゃないと決まっている。今作っている所は領土じゃないんだ。しかも領海でも、普通に通るなら通れると言う話だ(無害通行)。米国の軍艦の通行は、当然だ。安倍政権の米国支持表明は、当然だ。もっと厳しく言え。国際法でこうなっていると。安倍首相は、同盟云々と言ったが(大馬鹿)、同盟なんて関係ない。法の支配の問題なんだ。言い方のレベルを落とすな。フィリッピンの仲裁裁判申し立てに、中国は無視とのことだ。国際社会で生きるなら裁判に従え。日本政府もフィリッピンを支持すると言うべきだ。米国は軍事力で、日本は、口で圧力をかけろ。

今度の日中首脳会談で、このことには触れないと日本政府は言うが、是非言うべきだ。国際法に従えと。中国は色々屁理屈は言うだろう。しかし、屁理屈なら、安倍も得意だろう。負けるな。理屈はこちらにある。正しいことを言って首脳会談がまたできなくなっても、それは仕方ない。中国を世界の言論で抑え込め。軍事力では、米国が抑え込む。もっとも日本も基地提供で軍事力で抑え込む
ことに加担しているけどな。

文字のはげかけた公明党のポスターをみた。「安定こそ希望」。そうだろうか。現実は、「安定こそ独裁」「安定こそ民主主義破壊」でなかったか。参院選衆院選で自公への反対票が増えることを切に望む。公明党の「軽減税率」というポスターもみた。貧乏人の食べる安い食品への軽減税率(たとえばコメ0%)に期待したが、技術的難しさがあると言う。そこは受験秀才の官僚の知恵に期待したが、どうやら無理らしい。現状の案では、逆進性を緩和できない。しかも減収分を貧乏人から医療負担ということで召し上げると言う。それはひどくおかしい。貧乏人負担増の軽減税率、そりゃー軽減とは言わない。

菊が奇麗である。咲き乱れている。
コスモスが風に揺れている。

美しい日本である。この花々を愛でる人々は、沖縄の気持ちを想像するのだろうか。