春風の中ふらふらと散歩へ

昼食後、といっても、カップそば一個だけの昼食であるが、郊外に散歩に出た。風はなく、日差しがあり、温かい。

今朝はごくごく珍しく国会中継を見た。
熟議は、まず野党の努力から
質問者は、民進党長妻議員。確か民主党政権のころ、厚労大臣をした人だ。質問は、日本の格差、特に子供の貧困率についてのことであった。
質疑で不思議に思ったのは、日本の子供の貧困率の統計の違いである。厚労省統計と総務省計の貧困率が違うのである
首相は、施政演説方針で総務省統計を使って、「近頃子供の貧困率が下がっている。これは安倍政権のお手柄である」と宣伝したらしい。長妻氏は、厚労省の統計を見て、貧困率は下がっていないと主張した。首相は、その違いを母数の違いだといっていたが、多分そうなのだろう。
では、総務省の統計と厚労省の統計でどちらが、子供の貧困率を正しく表すのか、それを徹底的に追及してもらいたい。そのためには、長妻氏がもっと頑張るべきだ。長妻氏は、社会保障の負担についても追及していた。それも極めて大事である。しかしこれも追及不足に思った。つまりは、どれか一つに絞って追求すべきなのだ。そうすれば、も少し問題のありかが分かるだろう。野党は、しっかりやってほしい。

街中を過ぎ、郊外へ出る。いつもいつも、ある一つのことを思う。
「こんなに多く、部屋に入る人がいるんだろうか」
畑をつぶし、田んぼをつぶし、多くのアパートと一戸建てが、どんどん建つ。あの震災後、猛烈に建てられている。建築ラッシュである。一戸建ては、原発事故避難者と海辺の津波被害者が多いのだろう。お金のことで言えば、両者は、大きく違う。原発事故での強制避難者(居住制限地域や帰還困難地域)は、賠償金というか補償金というか、大きなお金をもらっている。双葉町大熊町では、一家族平均1億円という新聞記事を見た。津波避難者は、新築につき、300万の補助金とか聞いた。この差は大きい。
アパートは、年老いた農家が、田畑を作れなくなり、不動産投資をしているのだろう。こんなにアパート作って、全室に入る人がいるんだろうか
アパート・一戸建て建築、海岸堤防復旧工事、新堤防工事、あぶくま高規格道路(相馬ー福島間)常磐道延伸、常磐線復旧と、震災関連の土木建築工事は盛んだ。除染事業も盛んだ。しかしこれも、いつまでも続くわけではない。工事はやがて終わる。その時、われらの地域はどうなるのだろう。
震災復興関連事業の衰退が当然想像される。どうなるか。建築土建会社の倒産があるのではないか。不動産投資の失敗があるんじゃないか。恐ろしいことが起きるのではないか。俺みたいな年寄りの心配ごとで終わればいいけどなあ。震災復興事業後の不況、第二次東京オリンピック後の不況、大丈夫か。日本。

遠く阿武隈山地を望む。あの放射性物質が降り注いだ山々を見る。山々の上には、テレビ塔が見える。
テレビ塔は、進行方向によって、右にも左にも見える
NHK会長の言葉を思い出す。「政府が右というのに左というわけにはいかない」しかしねえ。政府が正しいとは限らない。正しいことに近づくには、別な意見をぶつけ議論することが大事、そんなことは、子供でも分かることだ。
それにしても、テレビ塔は、歩くにしたがって右にも左にも見える。自分のいる場所と自分の進行方向によって違う。うーん、右とか左とかってあるんだろうか。地上30メートルの鳥の目からはどうか。月から見ればどうか。


風が出てきた。なんと南の風である。春の風である。温かいというより、暑い。私は、どんどん冬から春になる。まずは、手袋をポケットへ。次にマフラーを腹に巻く。ジャンパーのジッパーを開けて、風を入れる。そしてとうとう、ジャンパーを脱いじゃった。
北風と太陽イソップ童話を思い出した。
そして従軍慰安婦少女像設置問題を連想した。釜山の日本公使館前に少女像が建てられたことから、日本の大使・公使の召喚になった。一昨年末に合意した従軍慰安婦解決が春風の前のろうそくになった。安倍政権の下でできた数少ない良いことと思っていたのにな。もともと、ガラス細工のようにもろいとは思っていたけどね。

日本政府と日本国民は、朝鮮半島には北風でなく、太陽のように接すべきなのだと思う。・・・なんて言うと、韓国の人に怒られそうだな。「お前らが太陽なものか」、なんてね。では、太陽ではなく、たき火ぐらいにしておくか。
何せ、われらの先祖は、朝鮮半島の人々に悪事を働いたのだからな。軍事力の強圧により朝鮮を植民地化し、独立運動を弾圧し、土地や富を強奪した。従軍慰安婦には、希望した売春婦もいるという人もいるようだが、そういう慰安婦がいたとしても、それは、日本の植民地化と強奪の結果の貧困と関係ないとは思えない。
従軍慰安婦少女像を作られても、仕方ないのだと思う。他国の民間人の行動に文句はつけられないとも思う。作るなといえば、韓国の人の中には、歴史をごまかすのか、と逆上する人もいるだろう。突きつけられる私は、気分は良くないが、仕方がないと思う。まあ、心では、こちらの外交代表のところに、相手の悪事を、これ見よがしに作る韓国の人の品性は良くないな、そういう人とは、あまり付き合いたくないなとは、思うけれどね。韓国の人の言う通り、韓国の(民間人の)勝手と私は思う。
安倍首相は、「10億円払ったのに」といったそうだが、これは大失言である。大バカ者である。日本国の代表としては浅はかだと思う。お金の問題じゃないのだから。日本政府は、韓国政府をもっと応援すべきだったのだ。もっともっと応援すべきだったのだ。あの合意は、渚に作った砂のお城のようなものなのだから。落ち着くまでそっと裏で応援すべきだったのだ。ばかだな。せっかくの外交成果を台無しにした。早くやめちまえ、安倍首相。

トランプもばかだな。メキシコ国境に壁を作るだって。その金をメキシコに払わせる、払わなら、>>20<<
%の関税だって。メキシコで車作ってアメリカに逆輸出しているのは、米国自動車会社じゃないの。メキシコで安い労働力で作った食料品が高くなってもいいのかな。輸入品が高くなるよ。トランプさんよ、貧乏な支持者が困るんじゃないの。

そんなことを考えながら春風の中、誰も見えない田畑の中の道をぼんやり歩く。ほんとに誰もいない。

私は、戦後に生きてきた。戦後日本とは何か。トランプのおかげで(せいで?)も一度それを考えることになるだろう。

安倍首相も、それよりもっと若い人々も、日本の全歴史を相続しなければならない。よいことも悪いことも。借金1100兆と個人資産1700兆?と、かなり破壊された自然と先祖が犯した朝鮮植民地化や侵略戦争という悪行の歴史と、戦後70年他国と武力では対峙してこなかった歴史と米国従属という歴史と。よいことばかりは、相続できない。悪いことも相続しなければならない。

うーん。だいぶ酔っぱらってしまった。それは、今日はうれしいからである。・・・何を隠そう。私は稀勢の里のファンである。白鵬の連勝記録を破った時からの大ファンである。今日は、稀勢の里横綱お披露目の日である。うれしくて酒を飲んだ。(普通にも飲んでるけどね。)私には、絶対的に強いものを嫌うという、抜きがたい傾向があると思う。だから白鵬を負かした稀勢の里のファンになった。長嶋は好きだったが、強い巨人は嫌いだった。安倍もトランプもプーチンヒトラー習近平も嫌いである。・・ゆえに、私が横綱になった稀勢の里に、急速に興味を失っていく可能性は高い。