俺はなんて間抜けなんだろう。安倍内閣総理大臣へのお願い

墓参に行ってきました。

我が家のお墓の墓碑銘を見ますと、叔父が二人アジア・太平洋戦争で死んでました。一人は、命日が昭和20年8月12日でした。一人は昭和23年11月17日でした。どこでなくなったかわかりません。改装前の墓碑には、死没地が書いてあったのですが、改装時気にも留めませんでした。聞いたことのない島の名前と、聞いたことのありそうなロシアの地名があった気がします。今となってはわかりません。ところが、今となって、どこで死んだのか、ひどく気になりました。一人は終戦3日前です。一人は終戦後3年以上たっての死ですからねえ。間抜けでした。

そういえば、私の父が戦争に行かなかったはっきりした理由を聞いてませんでした。高校生のころ論争したことがあります。日本の安全保障についてです。父は自民党(責められた場合自衛隊が戦うという考え)支持でした。私は社会党支持(非武装中立)でした。ですから、父が戦争の時、積極的反戦とか非戦とかでなかったのは、確かだと思うんです。一方、戦争に行かなかったのも確かです。なぜいかなかったのか、今になってひどく気になります。しかしもう手遅れです。父も母も、叔父叔母もいません。聞いておけばよかった。

母の実家の墓参りにも行きました。おじさんが一人死んでました。昭和12年11月の死亡でした。昭和12年といえば、日中戦争の始まった年です。中華民国の首都南京へ向かって進軍したときの戦闘で死んだのだろうと想像します。このおじを、母はかわいがっていた口ぶりでした。母に聞いておけばよかった。失敗しました。

南京への進撃というと、南京虐殺を連想します。

いろいろ言い方はあるでしょうが、そして殺害した人数はわからないでしょうけど、日本軍が中国の民間人まで殺害したのは、間違いありません。渡部昇一櫻井よしこ中西輝政等が書いた高校教科書「最新日本史」(靖国神社で買いました)に、脚注ながら「南京占領の際、日本軍によって現地の軍民に多くの死傷者が出た(南京事件)。尚被害者数とその実態については、今日でも様々な論議がある」という記述があります。彼らは、戦前の日本の悪事を小さく見せたい人々だと思います。その彼らの記述ですので、南京で日本軍が民間人を殺害したのは、間違いありません。

勿論、南京事件がなかったとしても、、自国の目的のため、他国に軍隊を派遣することは、侵略行為で悪いことです。

そこで、安倍内閣総理大臣様、お願いがあります。
総理大臣在任中に、南京は無理でも、満州事変の始まりの地、柳条湖に行って、70年発表のあなたの談話(の要約)を読んでもらえませんでしょうか。

というのは、私は日本の将来が心配なのです。日本に比べて、人口で10倍、面積で20倍以上の中国です。日本は、人口の激減が見えてます。中国は、GDPでは、日本を抜いて10年弱で、3倍になった国です。今後の国の発展の大きな基礎の一つ、学術論文数でも中国に抜かれたと聞きました。学問のメッカ米国への日本人留学生の減少していると聞いてます。わが町でも、若い中国人と日本人では、生活力では中国人の方が上のように感じます。

こんな中国に、日本が侵略されてはたまりません。90歳の義父(特攻隊生き残り)は、「おめえの生きてるうちは戦争なんて起こらねえ」といいます。私もそんな気はします。でもわかりません。政府が存立危機事態と認定すれば、米韓・北の戦争に参戦できる法律(改正武力攻撃事態法)があるのですもの。話がまた逸れそうです。元に戻します。

日本の総理大臣が、中国で「他国に軍隊を派遣したことは悪かった。」といえば、「侵略は悪いというルール」を強化できます。中国は、日本のかつて行為を侵略として批判してきました。日本の代表が「そうですね。中国に軍隊を派遣したことは悪いことでした。ごめんなさい」といえば、中国も、日本を、侵略しずらくなるでしょう。日本に、軍隊を派遣しずらくなるでしょう。逆にまた、戦前の日本の行為が悪いことでないといえば、それだったら、「俺(中国)もあんた(日本)にやっていいな」、ということになりかねません。勿論これだけで、日本の安全保障を完全にできるとは思っていませんが。それには、‥おっと、またそれてしまう。

安倍さん、これはあなたにしかできないことと思うんです。何かの時あなたは「保守派の私だからこそできる」といったことがありましたね。中国での反省の弁も、保守派のあなたしかできないと思うんです。保守派は、日本の侵略などを認めたくないのでしょう。オット、本来の保守派は、右派と違うとか、難しい議論がありました。よくわからないので、あの戦争の非をできるだけ認めたくない考えの人たちを保守派といっておきます。いや、右派といった方がいいのかな。安倍さんも「右派の私だから・・・」といったのかもしれません。また、それそうだ。

ですから保守派?(右派?)のあなたは、ほかの人より、侵略を認めたくない人たちを抑えられると思うのです。安倍さん、あなたは確か「謝罪は私たちの世代だけにしようじゃありませんか」といいました。それなら中国の地で、南京でも重慶でも盧溝橋でも柳条湖でも、あの70年談話の要旨を読んでもらえませんでしょうか。要人の、侵略の歴史を忘れたような行動・発言があれば、いつまでも謝罪を要求されるでしょう。そんな行動や発言がなくとも、政治的駆け引きで謝罪要求を言われることもあるでしょう。しかしあなたが、かの地で謝罪をしていただければ、これからの人達への風当たりは少しは弱くなると思うんです。

国会議員の皆様にもお願いがあります。明日は終戦記念日です。毎年国会議員の百名以上の方々が靖国神社へ集団でお参りしているようです。

それをやめていただきたいのです。その理由は、靖国神社には、A級戦犯も祀られているからです。靖国神社は、戦前の侵略戦争の精神的支柱であったと世界から見られています。(私もそう思ってますが、・・オット余計なことです)

戦後日本は、彼ら(A級戦犯)に、侵略戦争の責任を負っていただき、国際社会で生きてきました。悪いのは彼らだということで生きてきました。国会議員の集団での参拝は、世界から見ると日本がA級戦犯を尊敬しているように見えると思うのです。小泉純一郎さんが「戦犯は、処刑されて罪を償っている。仏様になった人を責めるのはおかしい」というようなことを言ったと記憶しています。日本人の私には、そういう考えもわからないわけではありません。でも世界からは、そうは見えないでしょう。どう見えるか。「ははあ、日本のやつ、侵略戦争を反省してないんだな」と見える可能性があります。それって、これからの生きていく日本人に不利なことと思うんです。ですからやめていただきたい。いろんなお考えはあるでしょう。しかし、A級戦犯の方々が、日本の侵略という罪を一身に背負って死んでくれた行為を無駄にしないでください。彼らが日本の罪を背負ってくれて、戦後の日本が国際社会で生きてこれたと思いますので。