ボローニアという北イタリアの都市をご存知でしょうか。
私は、ボローニア大学=世界最古の大学という受験知識でその名を知っているのみです。
私たちのツアーは、ヴェネチアからフィレンツエに行く途中、この都市に立ち寄りました。
面白い都市です。
これ、ボローニアの古い塔なんですが、目の錯覚ではありません。右側の塔が傾いているんです。あれ、左かな?いずれにしても傾いてます。なぜ傾いているかは、分かりませんけど、ピサの斜塔だけではないんですね。知りませんでした。
ボローニアの町です。学生が住んでいるのかもしれません。現代のボローニア大学は、10万人の学生を擁するイタリア第二の大学だそうです。(ウイキ)
古い城壁です。町のあちこちに残っているのだそうです。(ガイドブック)中世には、ボロニアは、パリなどと並んで西欧有数の都市だったそうです。(ウイキ)
古い町の中心マジョーレ広場です。
広場で演奏する多分学生たちです。
この広場から通りに入りますと、市場があって小さな店が軒を連ねています。生活の匂いがします。
日本の野菜・果物・魚とそう変わらないようです。
ガイドさんの話によると、この町は学生のデモが多い町だそうです。マクドナルドの看板の色が非芸術的ということで、反対運動があり、色なしの看板にさせたそうです。それもそのはずです。ウイキによりますと、この町は、20年前に中道左派の市政が誕生するまでイタリアの社会主義や共産主義の牙城だったとのことです。
これは、ローマで出会ったデモです。ガイドさんの話によると、イタリアではデモは日常茶飯事で、よく広場や道路が封鎖され、バスが通れなくて大回りをすることがあるそうです。そういえば、一昨年フランス・モンサンミッシェルへの道路を農民が封鎖し、我々は、歩いてホテルに行った事を思い出しました。
ガイドさんは、組合に否定的な考えのようでした。アリタリア航空が倒産したのも労働組合が強くて、しょっちゅうストライキを起こしたのが原因といってました。「普段からほんとに働かないんですよ」といってました。きっとそうだったのでしょう。国鉄や日本航空を思い出しました。
一方で、イタリアでも2時間運転したら30分きちんと休むということがきちんとなされてました。フランス・ドイツと同じでした。どの都市でもどの店でも、定時になったら客に出て行ってもらうということも徹底しているそうです。(ガイドさんの話)労働者の生活がきちんと守られていると思いました。
長時間労働・サービス残業の常態化や過労自殺などの起こる日本とどちらがよいでしょうか。
きちんと労働者の生活が守られて、それで食べていけるなら一番いいとは、思います。
結局は程度問題だと思います。
現在の日本は、会社の利益が優先で、労働者の生活が守られないことの方が、圧倒的に問題だと思います。その主因は、組織率が、戦後の約50%から20%を切った労組の弱体化でしょう。5人に1人も労働組合の恩恵を受けてないんですよ。労働者や労組自身の問題も大きいですが、それと同程度、戦後のほとんどを主導した自民党政治の悪しき結果だと思うのです。
安倍政権は、景気回復・株高・税収増・失業者の減少を誇りますが、対前年比の実質賃金で見てみますと、(厚生省雇用統計)
2013年 −0.86%
2014年 −2.79%
2015年 −0.99%
2016年 +0.70%
2017年 −1.44%(8月までの月ごとの%を平均した数値)
となります。安倍政権になって、いかに労働者の実質賃金が低下したか。他方企業の内部留保はご存知の通り、うなぎ上りです。
何を言おうとも、安倍政権は、労働者に不利な政権なのは間違いないと思います。それでも労働者は、無投票とか、自公に投票なのですかねえ。