寒いなあ、早朝の散歩

朝4時50分散歩に出た。

北風が吹く。寒い。なんと8℃である。暖かさに慣れた体には堪える。寒いので一生懸命歩く。よく歩くコースを、今日は逆に歩いた。

毛虫が車道を歩いていく。

この毛虫はどのような蝶になるのか。蛾になるのか。踏みつぶされた毛虫もいる。2時間の散歩で、歩いている毛虫は、10匹以上は見た。つぶされている毛虫は4匹見た。蝶になれるものと踏みつぶされるもの。己を圧殺する人の足や車。生から死への一瞬。毛虫は、他の動きに自分の運命をゆだねている。

私は思う。昭和20年8月6日、広島の銀行の階段に影を残した人を。意識が無になる瞬間。死は生き物の逃れられぬこと。しかし、おのれの生を他人の意思に左右されたくはない。ましてや、戦争という、馬鹿な人間たちがもたらした邪悪に、自分の生死を左右されたくはない。

昨日原町のスタンデイングに参加した。

久しぶりの好天故か、12名の参加。

私のものは、前に作ったプラカード。安保法は、政府の意思で他国の戦争に参加できる法律。それをきっかけに大きな戦争になるかもしれぬ。私は、他人の意思に自分の生死をゆだねたくはない。私は、自分の生死を、安倍晋三内閣総理大臣の意思にゆだねたくはない。故に安保法廃棄!私は米国の意思にもゆだねたくはない。故に故に安保条約廃棄!


隣のカトリック信者の女性のカード。私も同感だ。自衛隊の活動を明確にする改憲はありだと思うけど、自民党案は、安保法制を合憲にするもので問題外だ。そこがどうしてわからないのだろうと彼女に聞くと、彼女「多くは無関心だし、(安保法は)、自分たちを守ってくれるものぐらいにしか思ってない。少し勉強しないとわからない」。なるほど、とおもった。

田園を歩く。

田植えから数週間。まだ稲は小さい。寒さに備えて水を深く引いている。それにしても休耕田が多い。草だらけのところも昔は田んぼだった。どんどん田畑が荒廃していく。一昨日TPP関連法案が衆議院で成立した。豪州からの無関税のコメが入ることになる。牛肉の関税も安くなる。

TPPも二国間貿易協定も、自由貿易を目指す。それぞれの国・地域がそれぞれの得意な分野を生かし、それを関税なしで交換し合う。その原則で世界が豊かになってきたのは事実だ。現在日本の田畑は、世界水準より生産性に劣る。故に荒れていく。しかし、それでいいか。

食糧安保なんていうが、資源・エネルギーを依存していて、食料のみは確保しておくなんて無意味(日本は戦争は出来ない)。結局日本は自由貿易で生きていくしかない。故に田畑があれるのはやむなしか。しかし、それでいいか。数千年かけて作ってきた田畑とその技術を捨てていいか。勿論高品質の商品を作るという手はある。大規模化で生産性でも拮抗という手はあるかも。自分の食うもの程度を作るのもいい。何か手はないか。

イカかメロンの栽培である。防草シートを敷き防虫・防蝶のためネットをかけている。周りは猪よけのトタン板をはっている。これほど資材を投下しないと良いものができないんだから、なかなか経営的には大変だ。

町の方に戻ってきた。

田をつぶしてアパート経営をしている人も多い。妻の実家もそうだ。義父が農業をするには年老い、婿には技術もやる気もない。田畑がなくなるのは当たり前だ。それにしてもこんなにアパートが出来て、入る人がいるんだろうか。

小学生が通りかかった。今日は運動会だそうだ。

前を集団登校の小学生が歩いていく。小さい子たちを見ると、彼らの将来が気になる。
一番気になるのは国の借金だ。政府純債務(政府の借金−政府の資産)で見ると、彼らが生まれたころ2008年565兆円→2018年848兆円、対GDP比率では、2008年108%→2018年152%である。(世界の経済ネタ帳から)心配ないという言説も多いけれど、ほんとにそうか。例えば、「ほとんどは日本国民から借りているから大丈夫」という人もいる。しかし、同じ日本国民同士の貸し借りでだって、一家離散などの悲劇はいっぱいある。借りはいつか返さねばならぬ。

つまりは、国債を持つ日本国民に、日本国民全員で返さねばならぬのだ。借りたのは子供たちではない。大人である。借金をする政府を作った者たちである。どんどん増やした政府を認めてきた国民である。今の大人が何とかする責任がある。

少子高齢化も気になる。彼らが生まれた2008年ころ、日本の総人口は1億2000万をこえ、一番多い時であった。彼らが40歳ころ日本の人口は9700万に激減する。高齢化率は、2010年約20%、2050年約40%である。倍増である。生産人口は、3000万以上減るという。労働力をどうするか、高齢者負担をどうするか、もうひどい遅まきながら、今の大人が少しでも、何らかの手を打たねばならない。

明日の午後は相馬のスタンデイングだ。何人集まるか。