蟻の一穴、多国籍軍参加

本日原町駅前のスタンデイングに参加してきました。良い天気で、気持ちの良い日でした。やや暑かったかな。

10名の参加でした。相馬からは私だけでした。特に通行人からも車からも反応がない寂しいスタンデイングでした。
久しぶりに新しいプラカードを作りました。

本当は、表題のように「蟻の一穴、多国籍軍参加」としたかったのですが、何のことかわからないだろうと思い、ストレートに表現しました。それでも多くの人には、何のことかわからないと思います。

昨日の朝日新聞のトップニュースは、「陸自多国籍軍へ派遣検討 シナイ半島 政府、安保法を適用」という刺激的なものでした。

内容を見ますと、シナイ半島でのエジプト・イスラエルの国境での停戦監視をしている多国籍軍へ、司令部要員2名を派遣するというもののようです。これ自体は戦闘に参加するわけではなく、どうということもないように見えます。平和維持に役立っているようにも感じます。朝日新聞が大げさすぎかな。

しかしこう思うこと自体が、慣れというものでしょう。慣らされるということでしょう。

というのは、そもそも自衛隊は、災害対応の他には、日本が侵略された場合日本国民の財産や生命を守ってくれるための存在だったはずです。1954年の発足からずっとそういう存在でした。それが戦争放棄を決めた憲法下で合憲的自衛隊のできることでした。ですから海外で活動は出来なかったのです。

その憲法が改正されないにもかかわらず、自民党政府は、
1992年には国連平和維持活動(PKO協力法)なら海外活動OK、
1999年周辺事態法で日本周辺でなら米軍協力OK、
2001年テロ特措法で戦時下での協力OK
2003年戦時下でイラクという他国領内での活動OK(特措法)と拡大してきました。その時々憲法違反(専守防衛逸脱だ)という批判がありました。

そして2015年安保関連15法のうちの国際平和支援法で、ある条件のもとでは、いつでも政府の判断で自衛隊を海外に派遣できるということになりました。これも憲法違反という疑いがあったものです。このように自民党政府は、憲法はそのままで、自衛隊の海外活動を拡大させてきました。「初めそろそろあとは脱兎のごとく。」

今回の多国籍軍への司令部要員派遣が実現すれば、この国際平和支援法に基づく初めての派遣となります。

多国籍軍というと1991年湾岸戦争、2001年アフガン戦争、2003年イラク戦争を思い出します。おっと、今日の南北朝鮮首脳会談の主要議題である朝鮮戦争も、実質は多国籍軍でした。それぞれの多国籍軍が、ある意味では平和維持や侵略阻止に役立ったという評価もできます。しかし、そうでない面もあると思います。例えばイラク崩壊からのテロ勢力拡大。そう簡単に評価は決められません。

私は、日本は、国際貢献には、自衛隊活用という方法以外で国際貢献をすべきと考える者です。自衛隊は本来の意味の専守防衛に徹すべきと考えています。武力による解決は、米ロ中英仏などの第二次大戦の戦勝国やその他の軍事力信奉国に任せたらいいと考えています。そして、歴代自民党政府の、自衛隊の海外活動拡大方針を、戦後日本の方針(専守防衛)からの逸脱、(それは同時に法の支配(立憲主義)逸脱憲法違反)と考えています。

「蟻の一穴、天下の破れ」ということわざがあります。これは、「強固な堤防も蟻が造った小さな穴から崩れることもある」、ということから、小さなことから大事が起きるという意味で使われます。

これまでの歴代自民党政府の、法の支配軽視による自衛隊の海外での活動拡大を考えれば、私は、この自衛隊員2名の派遣が「蟻の一穴、天下の破れ」になるのでは、と心配しています。(もうすでに自衛隊の海外活動禁止という憲法が造った堤防はかなり崩れているとも思います)私は、この派遣が、未来の湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争朝鮮戦争への自衛隊参加に道を開くことを恐れています。

さらにもう一つのことを言っておきます。
自衛隊の海外活動拡大の端緒のPKO協力法のころと現在では、日本の国力が違うということです。国力にはGDPを筆頭にいろいろの指標があると思いますが、自衛隊を養っているのは政府です。その政府の力を見るのは、どれだけお金があるかということです。日本政府はお金はありません。借金漬けです。PKO協力法成立のの1992年の政府純債務は98兆円です。現在は、840兆円です。借金を膨大に増やしてやっとこさ、国家を運営しているのです。

自衛隊の海外活動を拡大しようとしたころから、(それはバブル崩壊の時でした。ここから日本は、低成長・縮小・斜陽の時代に突入した時でした)日本政府は借金漬けが始まりました。つまりは、政策の方向が逆だったのだと思います。お金が無くなってきたのに、自衛隊を海外でも使うという、お金を使う方向だったのですから。専守防衛に徹すべきだったのだと思います。