参院選雑感/コトバドリ

今日は日差しがたっぷりです。いよいよ梅雨明けです。多分。

さて、この参院選で感じたことを述べます。

1.安倍退陣の序曲が流れだした。

私は衆参同日選挙を6分・4分で予想しましたが、安倍さんは同日選を回避しました。

回避の理由は、参院は覚悟の上でしょうけど、同日選をやれば衆参両院で3分の2を失う可能性が高いと判断したためだと思います。長く政権を担当するには、衆院で3分の2を失っても過半数を維持すべきでした。我執である憲法改正の道をわずかながらも残したかったのだと思います。彼はもう守りに入ってます。今後の展望も見えないのでしょう。退陣ももうすぐです。彼のよく言う「民主党時代批判」も、退陣の前触れです。これは、自分の政策(例えばアベノミクス、外交)がどん詰まりということの裏返しでしょう。

 (憲法改正なんて、安倍晋三ごっこ遊びです。衰退しつつある日本に、そんな遊びをしている暇はありません。その辺は国民もわかってます。安倍晋三の我執=憲法改正遊びなんて付き合いたくない、と言っています。)

 

2.野党共闘の強化について。

一人区では野党側は1022敗でした。現政権の、森・加計事件でのバカげたえこひいき・嘘・隠ぺい・言い逃れ、挙句の果てには公務員の公文書偽造、選挙直前の審議会答申への臭いものにふた(事実無視)事案等、政権の劣化が明白なので、もっと野党共闘が勝つ思っていました。国民の多数はこの程度?の不祥事では驚かないのでしょうかね。

 

近づいている衆院選でも、小選挙区が勝敗を分けます。野党共闘の強化対策を大至急立てる必要があります。まずは、各党の今回の公約の共通部分をすり合わせ、新しい共通公約を作ることに努力していただきたいと思います。

 

 

例えば「安倍政権下での改憲反対」、安保法など、安倍政権下制定された悪法の廃止、、夫婦別姓、女性・女系天皇辺野古基地建設中止、原発0へのエネルギー政策、一般庶民側に立った経済・財政・金融・社会保障政策など多くの共通部分があるでしょう。それをできるだけ明確に、できるだけ大きく作ってほしいと思います。

 

そのためには、野党第一党の立民の枝野氏が音頭をとって、各党首と話し合いを持ち、各部門で係を出し合い、専門的に話し合ってほしいと思います。特に経済・財政・金融・社会保障部門は大事だと思います。国民は、それで選びますよ。れいわが消費税5%を打ち出してます。これに乗る方向で検討してください。れいわが妥協して%に戻すでもいいです。もともと消費税は逆進性の大衆課税です。一般庶民には損な税です。消費税を軽減することは良いことです。

 

しかしその補填財源はきちんと明示すべきです。れいわの国債増発はだめです。法人税強化だけでも不十分です。法人税は不安定でしょう。安定財源(人は必ず死ぬ故、しかも死者数がこれから増えるゆえ、長い目で見れば超安定財源)(笑)である相続税強化と安定性にはやや欠けるけれど、所得税の「累進性強化と総合制課税制」で対処すべきと思います。使い方も含めてその辺を一生懸命考えてほしいと思います。

 

野党共闘のためには、共産党は「当面」自衛隊と安保条約を条件付きで認めるべきでしょう。与党側の批判を避けるためにも。「当面」を批判された場合のことも考えておくべきです。国民民主は、原発ゼロに向けて電力総連を説得すべきでしょう。ダメなら解党して立民に合流すべきです。

 

3.人は何で投票先を決めるか

わが福島県野党共闘は、10万票の大差でやぶれました。21日開票速報・NHKで8時ジャストにわが県の自公候補の当確が出ました。予想してましたが、こんな大差とは思いませんでした。前回は僅差で野党統一候補が勝ったのですけれど。

 

市町村別で見ると、出身の会津地方の数か所だけ、野党統一が勝ちました。中通り浜通りは全滅でした。特に与党候補の出身のいわき市では3万票の大差でした。前回の参院選では、野党候補、現職議員で名前の知られた人でした。

 

ここから言えるのは、(当たり前のことですが)、有権者は候補者とのつながりの濃淡で決めるという要素がかなりあるということです。政策や人柄よりも強い力があると思います。自民党公明党の強さはここにあるのでしょう。

 

無党派層は60%が野党候補に投票してます。これは、政権の腐敗への批判が表れていると思います。無党派層の多くが投票してくれるよう野党は工夫すべきです。

 

 

来たる衆院選小選挙区では、人口の多い所出身の、出来れば名前の知れた候補を早いうちに決めておくことです。共産は、初めから候補者を立てないでほしいと思います。(ついでに共産党への注文。政党助成金はもう受け取るべき。理屈はいろいろあるだろうけど、日本国民が喜んで?やむなく?だしている税金からの金で他の政党が皆もらっている。現時点ではなくす方向が全くないので、貰ったらよい。それを国民に役立つ方向で使えばよい。共産党も日本国の政党の一つなんだからもらえばいい。)

 

4.社民党について

私は比例代表社民党に入れました。得票率2%ちょいでかろうじて政党として生き残ったようです。しかし、わずか数か月前作られたれいわの半分の支持でした。もう存在意義はありません。社会党は、あの村山富市の「自衛隊合憲・安保堅持」で大きな使命は終えました。同内閣の時の村山談話という成果を誉(ほまれ)に、立民に合流してほしいと思ってます。

 

5.なぜ人は投票に行かないか。

投票率48%台で過半数が選挙に行かないという事態です。

 

棄権の人の気持ちを想像しますと、

面倒。関心がない。投票しても政治は変わらない、無駄。今のままがいい。今のままでいい。だれに投票していいかわからない。等々。

 

野党は、この棄権者群という巨大票田に狙いを定めるべきです。(次に重要なのが無党派層です)

 

どう狙うか。面倒、関心がないという連中は、聞く耳を持ってないので、なかなか取り込むのは難しいでしょう。

 

「投票しても政治は変わらない」「だれに投票していいかわからない」という層は、関心があるので狙い目でしょう。投票で政治が変わるということを訴えるべきでしょう。近間に民主党政権がありました。あの頃は良くも悪くも政治は変わりました。その点を訴えるべきでしょう。そのためには、共通公約を磨くことです。また、民主党時代を攻撃する首相に対しては、旧民主党系の党派は堂々と渡り合ったらいいと思います。

 

日銀の独立性が保たれていた、報道自由度が高かった、森加計・公文書偽造・公文書受け取り拒否はなかった、公債は今より少なかった、銀行利子・実質賃金は高かった等事実に基づく論争が出来るでしょう。

 

投票に行かない根底には、日本の将来の展望が見えないことがあるのだと思います。このままじゃダメ、泥沼のようだけど、日本の将来の展望が見えないということです。アベノミクスは、経済成長のためすべての施策を動員しました。そして効果は上がらず副作用のみ大きく残りました。ではどうするか、きっと経済成長を目的にするのが間違いなんだと思います。経済成長は結果として生じればいいと考えた方が正解なのではないかと思ってます。民主党政権誕生前後には、日本のダウンサイズイングにマッチした施策は何かという議論もありました。も一度その方向を探るべきです。

 

高度成長は、人口ボーナスのなせる業、人口ボーナスは期待できない故経済成長を第一目的にしない、というのが正解と思ってます。ただし、成長する分野はぜひ必要です。そこはどこかということも野党は考えるべきです。「コンクリートから人」という旧民主党のキャッチフレーズは当たっているように思います。

 

「今のままでいい」とか「今のままがいい」という人達には、2種類あると思うのです。安倍政治で恩恵を得ている人たちは、投票に行っても自公に投票するでしょう。それは、金融資産を多く持つ人、輸出大企業関係者などそう多くありません。大多数の一般庶民は恩恵を得てないでしょう。

 

恩恵を受けてない大多数は、安倍政治がこのまま続けばどんどん生活が悪くなります。安倍政治を生み出した自公政治が続いても同じことです。

 

今の政治の継続では、今の状態さえも維持できないと思います。つまり安倍政治のもと、実質賃金の低下、格差拡大、貧困の増大、公債増大、年金減少、米国従属深化などが進みました。それがもっとひどくなるということです。このことを野党は、大多数の国民に知らせるのが最も注力すべきことです。(私が最も恐れているのは、安倍政権下でも増大した日本国債への不信から起こる超インフレです。)

 

野党は、彼らの耳に届くように、政策を磨き言葉を練ってほしいと思います。

 

 

 

近頃私は、「コトバドリ」という歌を知って、とても気に入ってます。NHKの「みんなのうた」です。原田知世が歌ってます。不思議な感じのするいい歌です。

 

♪♪♪言葉にいのち 一つ一つに 翼があって そこへ行くから

♪♪♪あなたへと 迷わずに あなたへと 真っすぐに

 

 

野党はそんな言葉をもってほしいと思います。虚飾、虚偽、無意味、裏腹な言葉のオンパレード=安倍政治の言葉に対して。

 

すみません。上は昨晩書いたものなのですが、もっと言いたいことがあって今朝少々追加しました。