昨日、「暑気払い」で仙台に行ってきた。昨年の寮行事を行った幹事たちが、「暑気払い」の名目で集まったわけだが、単に、飲んでしゃべりたいというだけのことである。
いずれも70歳前後で、病気・がん死の話が多かった。また出身大学の農学部の不祥事(大学院入試情報漏れ)の話が出た。大学研究室の経営の苦しさが背景にあるということであった。さもありなん。毎年、国からの研究費は1%ずつ減らされているのだから。
「そうは言っても、許されることではない。その人がほしいなら、推薦制にすればいいのに」と、現役弁護士。「歯学部は、学費が欲しいため院生を欲しがっている。歯学部生自身は、博士号を取ったってメリットはないのに」とは、現役歯科医の言。なるほど大学は苦しいようだ。
原発の放射性廃棄物の話も盛り上がった。「20µ㏜受忍論はおかしい」「日本には放射性廃棄物処理の最終処分地なんてない」「海洋投棄するなら、汚染水はパイプラインで東京湾に流すべき」「閾値という考えがおかしい」等意見が出た。いちいち同感。
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近頃は、農事・家事・育児でどこにも出かけてないので、たまの息抜きということで、午前から電車で出かけた。お目当ては映画。
11時15分から、SPYBOYさん紹介の「あなたの名前をよべたなら」というインド映画を見た。
ETV特集『ひろしま』と京都の旅(洋館&嵐山編)、映画『あなたの名前を呼べたなら』 - 特別な1日
インドの(特に農村の)女性の地位の低さにはびっくりした。主人公(未亡人)が、「口減らし」のため、婚家先から召使奉公に出されたなんて、まるで封建時代の日本のようだ。恋仲になったご主人様との結婚成就へのとんでもない障壁も、まるで現代と思えない。窓から見えるムンバイの現代的風景と対照的であった。
近時インドの経済発展が言われるが、女性をもっと自由に活躍させた方がもっと発展できるのではないかと思った。一方で、インドの経済発展は、かつての日本の高度成長時代の「家を守る女性・企業戦士の男性」というパターンなのかなとも思った。男女の役割分担は、経済発展とは関係ないか?あるか?平等という点ではどうか?
少なくとも、仕事も家事も育児も、向き不向きは、性差より個人差というのは間違いない。また、家僕・女召使とご主人様たちの関係を見ると、インドの場合、もっと深い差別の根があると思った。
映画の筋立てとしては単純で、私は途中で「二人でアメリカに行けばいいのに」と思っていたら、ご主人様はアメリカへ行くことになった。愛する二人はどうなるか?ラストを見る限り、二人で行きそうだ。
この映画は、インド女性の自立を目指す姿を描いたものともいえそうだ。頑張れインドの女性たち。
インドの風俗・社会の一端が面白かった。今回の映画で、インド人女性をまともに長時間見たが、美しいと思った。また心の動きは、人皆同じと思った。(当たり前のことではあるが)
ムンバイの経済発展と美しい夜景。それと対照的な非人間的慣習・生活、貧困の存在。それは、先進国でも、ロシアでも中国でも同じだろう。格差が小さいと言われてきた日本でも同じだろう。東京の美しい夜景とその下にある格差・貧困・差別。
(以下引用)
(引用終わり)
(相対的貧困率=その国(集団)の全所得の中央値の半分以下の人の割合)
かつては一億総中流なんて言われた日本の、面影なし。格差が大きい国となった。
一人当たりのGDPではどうか。
(以下引用)
1人当たりGDPランキング(1990年・2000年・2010年・直近)
国別1人当たりGDPのランキングです。
1990年、2000年、2010年、直近のデータを掲載しています。
それぞれ50位までのランキングに加えて主要新興国のデータも掲載しています。
1人当たりGDPは各国の成長レベルを表すことから、投資を行う上で非常に参考になります。
※出所:IMF World Economic Outlook
1人当たりGDPの基準(先進国・新興国)
1人当たりGDPがいくら以上だと先進国といった明確な基準はありません。
(引用終わり)
一人当たりのGDPで世界順位がどんどん下がって、しかも格差が大きくなっている、やばいぞ日本。
公債の対GDP比率(237%、2017年)では、日本はダントツ世界一。しかもうなぎ上り。
つまりこういうこと。
世界でダントツに多くの借金をしても、一人当たりの所得順位は転落し続け、世界20位以下。しかも世界有数の顕著な格差、その格差の拡大傾向。・・・・日本の破たんが近いと、私は思う。
これは中国や韓国のせいではない。米国のせいでもない。これまでの日本全体のやり方が間違ってたのだ。一番影響の大きい事=政治で言えば、長く日本を指導してきた自民党政治が間違っていたのだ。
嫌韓・反中どころでないだろう。韓国や中国をけなしても、何にもならない。日本最高!なんていったってしょうがない。(最高なんて、どこに目を付けているのだ・・・)何とかしなければ。
国民誰もができることは、政治への参加である。(有益な発明工夫・起業・社会貢献などは誰もができることではない。それに比べ)政治参加は極めて簡単だ。それは国政選挙での投票だ。投票は、一番簡単でかつ一番強力なことである。
その国民が選んだ安倍政権。近頃やった内閣改造。政権は、自画自賛で「安定と挑戦」の内閣改造だってさ。
何にどう挑戦するんだい。お友達と在庫処理の閣僚登用って、誰の目にも明らかでしょ。お友達や在庫品って能力高いのかい。
目玉の小泉進次郎なんて、何か政治的実績上げてんのかい。もっとも安倍首相自身があげてないんだから、仕方ないか。
あ、分かったぞ。挑戦の意味が。これだ。
お友達登用、在庫処理。文書改竄・セクハラの財務省の大親分麻生の温存、マスコミ抑え込みの高市再登用、首相の加計関与の一端を公表した文科省への圧力=萩生田そのもの登用、靖国崇拝の衛藤。これだけやっても大丈夫、国民は(馬鹿だから)、という国民を馬鹿にすることへの挑戦(苦笑)。どこまで我慢するかな?という実験が挑戦だ。
心配なのは文科省だ。萩生田は、文科省役人が、彼の圧力を公表したことに恨みを持ち、きっと復讐するぞ。文科省役人頑張れ。現次官はダメダメ。彼を無視せよ。前川元次官のように面従腹背したらよい。あるいは法・規則を盾に、戦ってほしい。どうせ大臣も次官も長くはいないのだから。(政権交代が欲しいな)
野党やマスコミの厳しい監視を切に願う。あ、そうだ。マスコミは、またやるだろう高市の恫喝に一致して戦え。ビビるな。日本は中国や北朝鮮じゃないぞ。韓国マスコミにも負けるぞ(笑)。
さてまた農作業・家事・育児の日々が始まる。今日は完全に秋の空と秋の風だ。