この連休中、話題の映画を二つ見ました。
(おっと、私は5年前から年中連休なんですが。)
一つは、「男はつらいよーお帰り寅さん」です。宮城県名取市のエアリで見ました。
「男はつらいよ」は、渥美清生前の48作で完結している、と思いました。当たり前ですがね。他は、余計なものです。
今作は、第50作目といううたい文句ですが、お話は、吉岡秀隆演じる満男と後藤久美子演じる泉の「やけぼっくい」の恋です。それは寅さんとは別の話です。最終作(第48作)は、「満男と泉」の恋と「寅とリリー」の恋の完結という面があります。今作は、寅の恋は関係ありません。寅の活躍もありません。シリーズというのには無理があります。映画は、満男と泉のキスシーンでほぼ終わってますが、このシーンは、少し不自然な感じを受けました。寅次郎が今どうなっているか、ハッキリしないのも不自然な感じでした。多くに無理があります。NHKで贋作「男はつらいよ」を放映中ですが、一回目を見た限り、つまらなかった。・・・寅映画は、もう作るのやめましょうね、山田監督。名作がけがされそうです。
別な感想。かつての日本の美人女優の美しさには感動しました。寅の相手をしたマドンナたち、美しかった。
また、懐かしい「男はつらいよ」の名場面が数多く挿入されていて、も一度「男はつらいよ」48作(のうち自分の好きなもの)を見たいなあと思いました。今作は満男の妻の法事から始まりますが、この映画自身が、「おとこはつらいよ」の法事みたいなものなのでしょうね。
追加
泉の父親は、原作では寺尾聡(今作では橋爪功)だったと思います。なぜ彼を使わなかったのかな。断られたのだろうか。満男と泉のやけぼっくいに火がつく重要な1シーンなんでね。寺尾聡を使ってほしかったです。残念です。
もひとつは、「新聞記者」です。DVDで見ました。
題名は、「官僚」とすべきと思いました。主題がエリート官僚の生き方だと思うからです。松坂桃李演ずる内閣調査室官僚とその先輩内閣府官僚(高橋和也)の生き方が主題でした。先輩の官僚は、政権の不正を背負って自殺。内調官僚は、政府の不正を一度は暴くが、上司からの飴と鞭でそれを翻すという話です。松坂の悩み(とそのバックにある権力のあくどさ)が主題と思うんですけど、松坂の悩みが薄っぺらいと思いました。松坂の「ごめん」を言う場面の演技は迫真に迫ってました。しかし、悪事を告発して、上司とあるいは組織とまずくなったら、官僚を辞めりゃいいだけの話です。出世をほのめかされて、権力側につくなんて薄っぺらい。まあ、高級官僚の大部分は、前川喜平の言う通り、保身・出世が生き方の中心でしょうから、松坂演ずる官僚みたいなのは、当たり前なのでしょう。
別な感想。
女性新聞記者の日本語がたどたどしくてどうも面白くない。この記者のモデルであろう望月衣塑子のような口八丁のような人を起用してほしかった。取材記者は口も大きな武器のはずだから。
映画前半は、「森友事件の官僚の自殺」、「レイプもみ消し事件」、加計事件における、「政権による国家特区の私的利用」という日本の現実を描写していました。それにより、この映画を権力と官僚を告発しているものにしました。寅映画第50作よりも面白かった。
というわけで(どういうわけでしょう?)、今年2回目のスタンデイングに行ってきました。ビックリしたことがありました。昨年後半からスタンデイングに参加している男性(ご夫婦で参加)が、同じ中学の同級生だったことです。誕生日も2か月くらいしか違っていませんでした。共通の知人、先生の話で盛り上がりました。同級生でも、一クラス45人の10クラスの学年ですので、知らないのも当たり前です。彼は、登山ガイドを12年もやってたとのこと、スタンデイングが少し楽しみになりました。