「こんな人生って何」

暖かい一日でした。

妻と二人で1歳7か月の孫を近くの公園に連れていきました。小さい子ども達がいっぱい遊んでいました。この冬4~5回行きましたが、殆ど人がいなかったのと大違いです。暖かさに誘われたのでしょう。

 

小さい子も様々と思いました。孫と同じ年頃で、もう一人で滑り台を使える子もいました。うちの孫は出来ません。3歳なのだそうですが、まだほとんどしゃべれない男の子がいました。「あーあ」だけ言います。うちの孫は結構多くの単語をあやつります。いろいろですね。5~6歳でしょうか、母親と手話で会話をしている子がいました。聞こえない子なのでしょう。見た目に、積極的な子も消極的な子もいます。

 

どの子もどの子も、幸せな人生を送ってほしいと思います。

 

「こんな人生って何」

これは、森友学園関連の公文書改竄にかかわった赤木俊夫さんの手記の一部です。彼は詳細な手記と遺書を残して2年前の3月自殺しました。

 

彼は、公文書改竄という大きな犯罪にどうして手を染めたか。それを手記の中で詳細に綴っています。手記は、「みんなに迷惑をおかけしました。さようなら」と結ばれております。これは遺書です。

 

命を懸けた贖罪と告発です

誰の指示で文書書き換えが行われたかを、実名を挙げて説明した後、こういいます。

「森友事案はすべて本省が処理方針を決め、国会や会計検査院への本省の対応が社会問題を引き起こし、嘘に嘘を塗り重ねるという、通常ではありえない対応を本省(佐川)

は引き起こしたのです。

この事実を知り、抵抗したとはいえ、かかわったものとしてどう責任を取るか、ずっと考えてきました。事実を公的な場でしっかり説明することができません。今の健康状態と体力ではこの方法しかありませんでした」(朝日新聞3月19日「手記の要旨」より)

 

赤木俊夫さんは、公文書改竄ということに罪を感じ、財務省上司たちの嘘を憤り、自殺しました。彼に犯罪を犯させた財務省上司たちは、栄転しました。こんな理不尽があってよいのでしょうか

 

明らかに「こんな人生って何」と言って自殺した人の側に正義があります。

 

「彼もしらばくれて生きていけばいい」なんて思う人もいるかもしれません。

しかし、

「しらばくれて生きる」のが己の目前の利益になる社会、「しらばくれて生きる」ことを強要する社会に、そんな社会に、私たちはしてはいけないと思うのです。

 

 

改竄の中心人物、佐川理財局長(当時)は、国会で何も語りませんでした。彼は、最高権力者安倍晋三を守るため、改竄を指示し、かつ何も語らなかったのでしょう。私はそう思います。

 

大阪地検特捜部は、よく解釈すれば、「疑わしきは罰せず」(普通に解釈すれば忖度、悪く解釈すれば己の保身・出世のため)佐川局長等告発された全員を不起訴としまし

た。

 

昨日赤木さんの奥様が、国と佐川宣寿元理財局長に損害賠償を求める裁判を起こしました。この権力犯罪の元凶安倍総理と麻生財務大臣は、今日、野党の要求に対し、再調査を拒みました。

 

この裁判で、この権力犯罪がより明確になることを切に望みます。

 

我々国民は、財務省役人や検察を直接どうすることもできません。裁判も直接どうすることもできません。しかし、我々国民は、この犯罪の大元、最高権力者を権力の座から引き下ろすことくらいは、出来ます。選挙に行って、野党に投票することで簡単にできます。

 

命を懸けて贖罪と権力犯罪を告発した赤木さんとその奥様の無念を、選挙で晴らしてあげましょう。

 

それは公文書改ざんという、民主主義の根幹を揺るがす犯罪を、国民が許さないことにもなります。

 

 

cangaelさんのブログ(3月19日)に、赤木さんの手記全文と関係者の栄転先、内田樹氏のコメントなどが引用されています。

(3月20日早朝、文章を書き加えました)