孫娘の風邪はほぼ治った。元気である。
さて今日から登園をどうするか。母親はこの4月から介護職に復帰していて、できるだけ仕事をしようという気でいる。故に預けることが可能である。(医療・介護関係者は預けてよい。→休まないでほしいと暗に言っている)
(私は、コロナ禍のこの4月からの復帰はやめた方が良いと思っている。)
私達が面倒を見ていることも出来る。それは私達も楽しみであるが、大変でもある。自宅保育の場合感染リスクは下がる。一方孫娘は、登園した方が発達には良いのも確かである。その場合感染リスクは上がる。相馬市では、まだ感染者は0である。・・・・・母親も私達も迷った。
どうするかと迷いながら、登園の準備をしていると、孫娘は、保育園の黄色い上着を見て、「行く」、「着る」という。なんという進歩だろうか。4月初めには、この黄色い服を見て、行きたくないと泣いていたのに。上着なしでもよい、ということで、着せないで登園したこともあったのに。
結局、登園した。・・・・。悩ましいことではある。
悩ましいといえばこちらも。
SPYBOYさんのブログで良く紹介されている「愛国心の少ないなまけもの」(実に鋭い人である)さんの挑発「10万円を政府よりも賢く使えないのは人としてポンコツ」に触発されて、どこに使おうかと考えてみた。
まずは地元の社会福祉協議会を調べた。確かに寄付は常時受け付けている。ここは多くの事業をやっている。この経費の多くは税金で賄われているようである。一方、コロナの項目はない。生活困窮者への少額貸付制度(3万以下)はあるけど、これはあくまで貸付である。予算・決算を見ると協議会の事務費(給料や広報等)が大きい。
うーん、私は自分の寄付はもっとはっきりしたところにしたい。ということで地元の社会福祉協議会はパスした。
次に、検討したのが、朝日新聞の4月25日「追い込まれた人 支援したい」特集である。朝日を一応信用して、この中からColaboと反貧困ネットワークに3万円ずつ、ビッグイッシューに3300円を支援した。
まだ10万円もらってないけど、早い方が良いということで、今日送金した。(私が嫌いな相馬市長の早さに負けてたまるかー(笑)
残りの4万弱は、今後の検討課題とする。分かりやすく、地元の飲食店からの買い物(同級生がやっているとんかつや、すし屋、焼き鳥等)にしようかと思っている。
ホントは、この10万円は、やがて国民負担になるものゆえ、やがて負担するだろう子供たちにやるのがいいのだろうけどね。どうすればいいか、分からぬ。(ここでまた、今生きてる人で、何とかなる人にはやらないで、借金をあまり増やさない方がいいという考えが兆す)
またそれはコロナ禍と関係なく恒常的に考えるべき制度だ。すでにものすごい借金があるんだもの。
それにしてもほんとに困っている人の姿とは中々見えないものだ。
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コロナ禍で近頃思うのは、奈良の大仏である。何年前であろうか、妻と一緒の京都・奈良の旅行で参拝した。
737年日本を天然痘が襲った。当時の主要閣僚もかなり死んだ。右大臣藤原武智麻呂(藤原鎌足の子=不比等の長男)を含め男兄弟4人(各省大臣級)が相次いで死んだ。殿上人がこうなのだから一般庶民の惨状は想像に難くない。続日本紀では、「この年の春(737年)天然痘がひどい。初め筑紫から来た。夏から秋、貴族から庶民まで数えることができないほど死んだ。今までこんなことはなかった」と言っている。(日本の歴史3「奈良の都」中央公論p314)
この疫病により、政権が橘諸兄(もろえ)たちに移り、それを恨んだ藤原広嗣が反乱を起こした。こんな不安の中で、時の天皇=聖武天皇が遷都を繰り返しながら、大仏を造る意向を示す。国家の平安を願ってのことだ。造られたのが勿論奈良の大仏である。大仏様は天然痘が造った?
さて現代のコロナ禍は政変を起こすだろうか。
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こんなことを書いているうちに、日銀が「国債を無制限に買う」という政策を打ち出したというニュース速報が流れた。勿論コロナで冷えた経済立てなおしのためである。
しかし、国債を日銀が買ってはいけないというのが原則のはずではなかったか。これは政府が無制限に借金できるということだろう。
そんなの大丈夫なのか。
日本の経済は、(水野氏によれば世界全体の資本主義も)成長ができないのは明白である。成長ができない中で借金ばかり増やすとどうなるか?
コロナ禍がこんなことになるとは予想できなかったと同様、こんなに借金を増やして予想もつかない災厄をもたらすのではないかと心配する。
聖武天皇の政府は、大仏造立命令と同じ年(743年)に「墾田永年私財法」を出した。自力で開墾した土地は永久に自分のモノという施策である。それは、律令国家の基本=公地公民の原則の崩壊を認め、さらにそれを壊すものだった。そして私地私民を原則とする新しい社会になる。
コロナ禍は、日銀の無制限国債買いを通じて、政変どころか、社会全体を変えるものかもしれない。
(訂正)誤:「愛国心の少ない怠け者」→正:「愛国心の足りない怠け者」