孫の反抗  学問圧殺は戦争への道

4日前、孫のあかりは猛烈に反抗した。母親に、である。

 

事の起こりは、彼女が午後5時に眠ったことである。普通はお昼寝をするのにしなかったのである。そして7時前に目覚めた。・・・目覚めが悪かった。

 

パパがいないので、ジジババが風呂に入れることになった。もう、その機嫌の悪い事、悪いこと。ひどい目に遭った。

 

風呂から上がっても、母親に反抗した。完全にヒステリー状態である。

 

 

何が面白くないかわからない。「ママ、あっちへ行って」といって泣きわめく。

 

やっとわかった。どうやら「風呂に入りたくないのに、無理やり入れたママが悪い」ということらしい。

 

ママが「ごめん」と言っても受け入れない。とうとうママは、2階へ行った。

 

あかりは、居間から2階へのドアに手をかけたまま、泣き叫びながら決して開けない。「ママのところへ行きたいのに、ママを許せない」、というわけである。そのままで50分。

 

いやはや。わずか2歳なのに、我の強い事強い事。先が思いやられる。これって普通なんだろうか。娘2人を育てたが、こんなことあったかな。私は忘れてしまった。妻はなかったという。

 

 

このブログが存在していれば、大きくなったこの頑固な孫が見ることができるように、このことを書いておく。

 

happy-ok3さんに紹介されて知った「いのちの歌」(いい歌である!)の「育ててもらえたこと」が、わが孫にもわかるように書いておく。

 

♪♪いつかだれでも この星にさよならを する時が来るけれど

♪♪命は継がれていく 生まれてきたこと 育ててもらえたこと

♪♪出会ったこと 笑ったこと そのすべてにありがとう

♪♪この命にありがとう

 

誰でも「育ててもらえた」から存在している。

 

・・・・・

学術会議推薦の6名だけの任命拒否について、内閣はまだ説明できていない。できるはずがない。

 

ほんとのことを言えないからである。ほんとのこととは、安保法制や共謀罪について、反政府的な学者を外したということである。

 

反政府的な学者を外すということは勿論、政府による学問の自由への侵害であって、憲法違反であり、学術会議法違反である。

 

 

何故学問の自由が大切か。なぜ権力による学問の自由への侵害はダメなのか。

 

 

当たり前のことと思うが、言っておく。

 

正しいことは、簡単にはわからぬからであり、いろんな意見を自由に言うことを基礎として、まじめに考えて対処してこそ、正しいことに近づけるからである。正しい事は、国民の幸福をもたらす。

 

当然、政府の考えに反する意見の方が正しい場合がある。

 

戦前には、政府の考えに反する学問は弾圧された。(すぐ前の拙ブログ参照)その結果、戦争の惨禍、人権の圧殺、国民の不幸を招いた。

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(私の今日の新作プラカードです)
 

 

それを深刻に反省して、憲法に「学問の自由」が独立して規定され(23条)、日本学術会議法で、同会の自治(会員選定は同会の推薦に基づく)が保障されたのである。

 

私は、福島原発事故という 国民の不幸も、政府の考えに反する学問を大事にしなかった

ことに事故の原因があると思っている。

 

生業裁判(なりわい訴訟)仙台高裁判決について、弁護団は記者会見(9月30日、宮城県民会館)で、次のように述べている。

 

「平年14年8月に東電から「長期評価」の見解の科学的根拠についてヒアリングをした保安院の対応は、国の一機関に多数の専門分野の学者が集まり議論して作成した「長期評価」の見解について、その構成員で反対趣旨の論文を発表していた一人の学者のみに問い合わせて、その信頼性を極めて限定的にとらえるという、不誠実ともいえる一審被告東電の報告を唯々諾々と受け入れることになったものであり、規制当局に期待される役割を果たさなかったものと言わざるを得ない、と(高裁は判断)しました。」

 

「長期評価」というのは、国が設置した「地震調査研究推進本部」が平成14年8月に出した、三陸から房総沖(つまり東日本大震災震源)での、地震が起きる可能性の評価である。

 

「長期評価」は、福島第一原発に10mを超える津波が押し寄せる可能性があると指摘していた。

 

その地震発生の可能性に対して東電は、「地震調査研究推進本部」に集まった多くの学

者には聞かずに、構成員の中の、地震発生の可能性が低いという考えの学者にだけ、考えを聞いて、対策を取らなかったのである。国もそれを東電の言うがままに容認した。

(判決文では、「東電は、原子力安全保安院(政府)に対して、この学者の考えも正確に伝えていない」、と言っている。判決文P148~P152参照。・・・それにしても判決文は実に詳細に正確に調べ、論理的に論述しているなあ、と思いました。飛ばし読みですが、厳密さだけは分かりました。)

 

 

簡単に言うとこうである。

東電と国(原子力安全・保安院経産省)は、多数の学者が堤防を超える津波の可能性を指摘してたのに、それに否定的なごく一部の学者の意見を利用して、津波対策を怠ったのである。東電の原発事業と国が推進してきた原発政策を肯定したいがためである。

 

その結果は、原発関連死者3700名以上、故郷喪失者数万、全国民の負担22兆円から80兆円なのである。(22兆円は数年前の国の試算、80兆円はあるシンクタンクの試算)

 

福島原発事故で言えることは、

東電と国は、おのれの仕事に否定的な学者の意見を取り入れず、その結果正しい事を行えず、国民に重大な被害を与えた」ということである。

 

 

政府による、政府に批判的な学者の任命拒否は、国民に重大な被害を与える可能性を高める。

 

 

また拒否された学者の多数が、安保法制に批判的な学者である。学者たちの理由は、安保法制が戦争への道を開くということである(集団的自衛権行使は、戦争参加の可能性を高める)。あるいは憲法違反ということである(立憲主義に反する)ということである。戦争参加可能性については、批判的な学者の方が正しいかもしれない。正しいとすれば、今回の任命拒否は、二重の意味で戦争への道を開くものとなるかもしれない

 

菅内閣に、任命拒否を撤回させねばならない。

 

ということで、上のプラカードを掲げて二つのスタンデイングに参加してきた。

最高気温12度、瞬間最大風速20メートルを超える寒い日であった。原町は9名参加、相馬は7名参加であった。

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 (原町駅前、午前10時)