このひと月の出来事

いやいや、これは馬鹿をやってました。

 

ブログが書けないのであきらめてました。初めは、何の間違いか(勿論私の操作のです)、すべてが英語で表示されるようになりました。これはまずいと、日本語に直したのですが、その時から、ブログアップができなくなりました。いろいろ挑戦しましたが、回復しないので、娘が帰ってくる5月まで、お休みと考えてました。

 

どうやら、そもそも、はてなブログに送信してなかったようです。今、ブログが書けるようになりました。(一部英語表記は直ってません)

 

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前のブログからちょうど一か月経ちました。相変わらず足は痛みを感じますが、徐々に薄らいでいるようです。尤も歩く距離が少なくなったことが原因かもしれません。

畑の仕事はやや遅れ気味ですが、例年通り進んでいます。2月に植えたジャガイモは、殆ど芽を出しました。

 

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さーてと、私には、このひと月、何があったかな、っと。

6強地震を目の当たりにして、この家を放棄することがほぼ確定しました。(修理しても無意味)。となると、場所は?「やっぱり現在地に」との共通気分が醸成されつつあり(それは同時に3世代同居の継続)、今は、ハウスメーカー2社と交渉中で、外溝の工法(隣が池で軟弱地盤)の問題、お金の問題が隘路です。これをクリアーしないと「ご破算で願いましては」となる可能性もあります。

 

スタンデイングは通常通り継続中。

巨大メガソーラー建設は、会社側も私ら反対運動側も動きなし。

あたらしい活動:お城内の石碑復旧(地震で倒壊)のため、相馬市9条の会として、市役所等へ陳情しました。

 

この石碑は、明治の自由民権運動羽根田永清(=相馬家元家臣、獄中死)の功績をたたえたものです。鈴木安蔵(相馬中学出身、現憲法に生かされている「憲法研究会」憲法草案の起草者)も、この石碑を見て中学に通ったはずです。彼は、治安維持法違反の獄中で、憲法学に覚醒し、出獄後、明治の自由民権運動(植木枝盛等の私擬憲法も)を研究して、それを戦後、「憲法研究会」の憲法草案に生かしました。それをGHQ憲法草案作成委員が参考にしたわけです。そんな関係で、護憲派の相馬市9条の会も、この羽根田さんの石碑の復旧を熱望しています。

 

読書は少しました。

期待した「月のしずく」(浅田次郎)、志水辰夫「夜去り川」は、いまいちでした。

SPYBOYさんがいつか触れていた阿川弘之「山本十六」「井上成美」について感想を書いておきます。

(1)著述方式が、周囲の人物の証言により、主人公をクローズアップする方式が主なので、エピソードが多く、人物の活写に成功している。一方、そのため、時系列でなくなり、やや分かりにくい。

(2)この2作で、山本も井上も生育環境や成長過程にほとんど触れておらず、通常の偉人伝とは趣が違う。

(3)私の関心は、なぜ太平洋戦争が起きたか、それは防ぎ得なかったものか、ということである。故に日独伊三国同盟に反対した米内・山本・井上の3羽ガラスに興味があった。理性ある海軍中枢(山本たち)の合理的判断(というか、まともに考える人の常識)である「対米戦争は無理」石油・鉄の米国依存、国力の差)という常識がなぜ通らなかったか、ということである。しかし私は、この2冊の本では、分からなかった。

(以上6日)

 

(4)山本の逆立ち趣味やばくち好き、井上の兵学校長時代の英語教育や戦後の窮乏生活・英語塾は、面白かった。

(5)海軍中枢が結構欧米に留学・駐在体験があるのを再認識した。であるなら、欧米の強さを知っていながらなぜ、戦いを挑んだか、という疑問が再びわく。

(6)海軍の人事異動の多さ、国益よりもおのれの出世・保身重視・派閥・卒業年次とその成績重視→これではまともな仕事は出来ない。

(7)2・26事件の時、海軍が「反乱軍」と戦う方針もあったのにはびっくり。軍艦の大砲の照準を国会にあわせてたというのだからねえ。この時陸・海軍が武力衝突していたら、その後の歴史はどうなっていたかな。

 

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この阿川作品に関連し、文春新書「なぜあの戦争に負けたか」という本を読みました。半藤一利・保坂正康・中西輝政加藤陽子戸高一成福田和也のテーマ座談会(と各人の小論)です。勿論なぜ日本はあの戦争を起こしたのか、防ぐことはできなかったのか、という疑問にせかされて読んだわけです。しかし、この疑問に対して、この新書で得たものも特にありませんでした。

ただ戸田の「負けるべくして負けた」という言葉が頭に残りました。そのほか、中西の戦争呼称で「大東亜戦争」という呼び方に固執することも印象に残りました。中西の「

特攻隊は戦後への遺産とか、あの戦争も戦後に貢献している」という発言も印象に残りました。それは、多分軍国日本の強さを世界の国が恐れるのが財産とかいう主張でしたが、変な理屈でした。以上の読書は、すべて図書館から借りたもので、手元にありませんので確認できません。

 

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 なぜ日本はあの戦争を起こしたのか、防ぐことはできなかったのか、の答えを求めて、

大学時代に読んで目を覚まさせられた、家永三郎「太平洋戦争」を再読しています。

やっぱり今でも名著です。家永の、歴史に対する真摯な態度に改めて感銘を受けます。また彼の勇気に力づけられます。論理構成も説得力があります。

近頃の戦争に関する本の参考文献に家永「太平洋戦争」というのがないのが不思議です。彼の歴史解釈が常識になったからなのでしょうか。そうは思えません。

私もボケないうちに、家永三郎「太平洋戦争」に関する感想をまとめてみたいと思っています。(7日)