NHK・映像の世紀・バタフライ・エフェクトで、「ヒトラーの隠された素顔に迫る」を見た。
ヒトラーは、偉大な指導者を演ずるため、素顔を隠し続けた。
その素顔に、日本で作られた顔認証AIで迫るという内容である。
その方法は、ヒトラーの愛人エバ=ブラウンの残した16ミリフィルム(4時間分)に登場する人物を、他のフィルムからAIで特定し、その人物からヒトラーの素顔に迫ろうというものである。
エバの残したものは、ヒトラーの別荘での生活フィルムであり、ヒトラーが心を許す人物だけが、この別荘に招かれるので、ヒトラーの素顔に迫れるのである。
この作業で、ヒトラー別荘に来たことが判明した人物
①テオドール=モレル
ヒトラーの主治医。彼の治療記録で、ヒトラーがオイコダール、コカインを常用していたことがわかる。特に暗殺未遂事件後、多量になる。そのころ正気を失っていた?
ヒトラーが気難しい人物で、臆病な性格であることがわかる
②アルノ=ブレーカー
彫刻家。パリに長く住んでいるドイツ人。ヒトラーに強気な態度。ヒトラーが尊敬?
④映画俳優たち(女優)
⑤カール=ブラント
外科医。ヒトラーは常に暗殺されることを恐れるので、彼を重用した。さらに彼に、重い障碍者の安楽死計画を委託。21万人殺害。これがユダヤ人ホロコーストにつながる
⑥ヒトラー・ユーゲント幹部。
ホロコーストを話し合っていた?
ヒトラーが、普段丁寧な物言いをし、他に対する気配りもあることが、ドイツ人の読唇術者の解読でわかる。
独裁者ヒトラー(の一面)は、臆病で、普段丁寧なもの言いをし、気配りもある人物、芸術志向、麻薬中毒、女優好き、エバとその家族を大切にする人物といえそうである。
「普通に見える人が独裁者・大量虐殺者になることがある」とドイツの学者が言っていたが、その通りだろう。
エバ=ブラウンの残したフィルムに登場するヒトラーは、確かにどこにでもいる、おっさん、おじいさんという感じがする。ひょっとすると気のいい人物に見えるかも。
ただ私が異様に思ったのは、このくつろいだ別荘でも、背広・ネクタイで登場していることだ。ヒトラーは、主治医の前でも裸にならなかったというのは、精神分析の興味深い事象ではないか。
この番組で一番印象に残ったことは、顔認証AIの威力である。多くの映像から、瞬時に同一人物を見つけるのがすごい。
よく、サスペンスドラマで、探偵・捜査側が、多くの映像から犯人等を見つけるシーンがあるが、このAIを使うと簡単だろう。
そして今、AIに読唇術を覚えさせ、フィルムに残る人物が何を話してるかわかるように研究しているとのこと。それができると、なお面白い事実がわかりそうだ。
ヒトラー関連の番組を見て、いつも思うのは、どうして当時のドイツ人がヒトラーを支持・崇拝したのかということである。