元彼の遺言状他

近頃読んだ読書感想を少々。

「元彼の遺言状」の著者は女性弁護士。女性弁護士「私」の視点で、「事件」が語られる。私の「元彼の奇妙な遺言状」が発端で、殺人事件、親子関係、遺産相続などの話が展開する。

 実は私は、話が70%以上わからなかった。その原因は主として、人物関係が頭に入らないのである。私は人間関係が苦手である。

 それでも、面白くて最後まで一気に読めた。それは、主人公の女性弁護士が飛んでいるからである。一言でいえば、金の亡者である。攻撃的で楽天的で何物も恐れない性格は、お見事というほかない。

 それでも、主人公の女性弁護士もお金以外のほんとに欲しいものがあるのでは、という疑問を持つ。たまに優しさも垣間見せる、その辺がこの小説の魅力かな。

 

小杉健治「生還」

 こちらも一気。

 郡上八幡へ向かう中山七里で、新婚一年の妻が、車に酔い降りた。後続車もあり、狭い道なので夫は、Uターンできるとこまで行って、戻ると妻がいなかった。谷底まで下りたが、けがした彼女も死体もなかった。その後、妻からの連絡はなかった。不可解なな失踪である。死んだのか生きているのか。

 妻を愛していた夫は、毎年郡上踊りに、妻を探しに通う。

私は、「元彼の遺言状」の中にあった「男は元カノを頭の中に冷凍保存する」という言葉を思い出した。同意する。

 24年後事態は大きく動き出す。

 夫は、失踪した妻にそっくりな娘を、祭り最中の郡上八幡で見出いす。・・・そして激動。やがてすべてが解決する。大団円。少々無理がないとは言えないが、「元彼・・・」より断然面白い。何よりいろんな形の愛があふれていて、ほのぼのとした気持ちになる。

 さすが小杉健治である。

 話の運び手は、これまた弁護士。偶然に少々びっくり。

 

東野圭吾「夢幻花」

 衝撃的な日本刀による殺人事件から始まり、話がいろいろに飛ぶので理解が及ばないことが多かった。登場人物も多いのも脳みそが混乱する原因。

 途中でどういう関係があるのか、前に戻って読んでみたこともあった。

 「あれ、これ誰だっけ」(もともと弱いが、加齢とともにひどくなった)

   探偵役が4人。元オリンピック候補の水泳女性、原子力工学の大学院生、警視庁警官、警察庁官僚の4人である。

 日本刀無差別殺人事件、独居老人殺人事件、バンドメンバーの自殺、マリリンモンロー事件、これらが相互に関係する。その根っこが、アサガオというのだからねえ。

 やがてはすべての伏線が回収される。推理小説好きとか、花が好きとかいう人には面白いかも。私は、あまり面白いと思わなかった。