ブロック積み/鎌沼/蕎麦古家/ブレーキ役の強化

8月最終の週から9月4日まで、ブロック積みに専念していました。

前にブログで書きましたが、隣地に3軒の家が建つこととなり、宅地造成が始まりました。私はこの20年来、自分の土地の幅が狭いために(幅メート弱、奥行きは40メートル弱ある細長い敷地なんです)この隣地のいくらかを譲って欲しいとお願いしてきましたが、持主は切り売りはいやだと言うことで、不動産屋に売り渡してしまいました。その不動産屋から3家族が土地を買って、近々家を建てることになったのです。私の長年の夢は、消え去ってしまいました。切り売りすれば価値が下がるのですから、一括売却も無理もありません。「人生は思うようにはいかない」、なんてのんびり構えていられなくなりました。と言うのは、隣地との境に土留めをしなければならなくなったからです。そこで、急ごしらえのブロック積み工事となったわけです。

日中は暑いので、朝時前から時過ぎまで、午後時から午後時が労働時間です。まずは、専門家の作った基礎の脇の土を40センチ前後掘り、そこに砕石を敷きます。そこに、ブロックを2枚積み重ねるわけです。(1枚のところもあります)接着剤は、モルタルです。支えは鉄筋です。このモルタル作りが大変です。セメント一袋(25キロ)に砂20キロを三袋、水を混ぜてこねるのです。とても重い。勿論セメントも砂も半分ずつ作ります。いまどき業者は、生コン業者から出来たものを買います。私の場合は、手捏ねです。重労働です。ブロック積みは、高さを同じに、しかも水平にくっつけていかなければなりません。小学校の時の図工であった私がやるのですから、ほんとにテキトーでした。近所の友人「なんだ、あれ、波打っているぞ」。・・・へん、そんなの言われなくたって知ってるやい。ちゃんとならないんだもの仕方ないだろう。合わせるのも重労働です。毎日夜は酒のんでバタンキュウでした。そうしてやっと完成したのが日の日でした。

2段になっているのは、私の労作です。友人のいうごとく確かに波打っています。手前の低いのが専門家の基礎工事です。やはりだいぶ違います。2段の部分が約13メートルあります。原材料費1.5万円です。通算労働時間20時間ぐらいか。労賃はひっくるめて5千円。時給250円。安!。(妻から材料費をひっくるめて2万もらったので、そう言うことになる。)


さて次の日から、妻と竣工記念の小旅行へとしゃれこみました。(実は前から旅行は決まっており、それに合わせて突貫工事をしたのでした。腰が痛い。)
まずは、福島市猪苗代町会津方面を結ぶスカイラインで浄土平へ。浄土平で車を降り、鎌沼見物と出撃しました。ところが沼だから平地を行くんだろうぐらいに思っていたら、とんでもない。殆ど山登りです。説明書だってあまり高低差のないと言う文章でした。宿舎でも再確認しました。
この説明書、うそつきだー。喘ぎ喘ぎ、やっとの思いで、鎌沼にたどり着きました。

鎌の形をしているので、鎌沼だそうです。本当は1周出来るのだそうですが、今は火山活動が活発で途中から戻らなければなりません。もっとも、一周する気力は、私にも妻にもありませんでした

この鎌沼で昼食です。おにぎり2個。おかずは、漬物です。しかし、うまい。何よりうまいです高原(いや高山かなあ)の涼風に吹かれ、緑とブルーの景色を見ながらおにぎりを食べる。最高です。ちなみに鎌沼の標高は約1700メートルです。

鎌沼へ行く途中から見た吾妻小富士です。1707mです。浄土平から簡単に(5分から10分)登れます。眼下の福島盆地・阿武隈川の風景は素晴らしい。子どもたちを連れて、この火口をめぐったのはもう20年も前です。あの頃私たちも若かった。子どもが小さい頃が、夫婦の華ですね。

同じく一切経山。1948m。ここから「魔女の瞳」と呼ばれる火口湖が見えます。活火山でして少量噴煙を上げており、現在、直登ルートは、通行禁止になっています。昔まだ独身の頃職場の同僚と登りました。

予定では、桶沼へも行くはずでしたが、くたびれて省略し裏磐梯へ行きました。有名な五色沼です。裏磐梯ビジターセンターに車を止めて、毘沙門沼へ行きました。沼は普通の風景ですが、その周りは、やあやあ、まったく珍しい風景です。と言うのは、若者たちのグループが、いっぱいいるのです。観光地はどこもかしこも年寄りだらけというのが私の常識ですが、ここは、違ってます。若者たちの華やいだ声とえねるぎーがあたりを満たしています。男女一緒のグループが、ほとんどです。この時期の平日を考えると大学生達かなあ、最後の夏休みか、うらやましいねえ。・・・おっと、俺は、毎日が日曜日だった。いや、やっぱりうらやましい。彼らには若さがある。貧乏な大学生だった俺は、夏休みなんぞどこにもいかなかったなあ。精々地元の海水浴ぐらいだ。ましてや女性たちとの交流なんてのは夢のまた夢。うらやましいなあ。

これまた予定では、五色沼全部を見るはずでしたが、くたびれて毘沙門沼のみで他はカット。宿舎へ直行。4時につきました。昔だったら考えられないなあ。60代夫婦では、これが普通かなあ。子ども達が小さい頃は、めいっぱい遊びまわったなあ。

次の日は、まず桧原湖で観光船に乗る予定。ところが現地につくと、今日は観光船はお休みとのこと。そしたら案内人が寄ってきてモーターボート6000円のところ5000円でどうだとしつこい。観光船は1100円なので、断りました。そこで昨日取りやめた五色沼を反対側からめぐることにしました。
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弁天沼です。柳沼・青沼・ルリ沼・弁天沼と見て回りました。しかし、ミドロ沼や赤沼は省略しました。

青沼です。コバルトブルーの美しい沼です。

その後小野川滝を見に行きました。登りつめて最後に140段の階段があり、結構きつかったです。

小野川滝(不動滝)です。ここにも若者達がいてトランクスで滝つぼに入ってはしゃいでいました。若いって素晴らしい。

桧原湖の観光船がお休みなので、車で桧原湖を回ってみようと言うことになりました。周囲38キロと広大な湖です。

桧原湖の向こうに磐梯山が見えます。裏から見た磐梯山は、明治の大爆発を想像させるのに十分な景色です。表から見た磐梯山の秀麗な姿とまったく違います。荒々しい姿です。しかし、この爆発で多くの堰止湖が出来、美しい裏磐梯の風景が出来たのです。

桧原湖の最先端は、ひなびた集落と言う雰囲気です。さらに暫く行くとお蕎麦屋さんがありました。ふらりと入って見ると、ご主人が「何人」と聞きます。「二人」と言うと「良かった。最後の二つだ」と言う。幸運にも食べることが出来ました。ご主人は、千葉の人で、脱サラで、蕎麦屋を始めたとのこと。自慢のそばで、五つ星のそばだそうです。確かに腰があり、さっぱりしています。美味しいそばでした。火・水・木は休みなんだけれど、頼まれて今日(火曜日)は特別開店したのだそうです。幸運でした。店の名前は、「蕎麦古家」と言いました。

最後に幸運に恵まれて、良い旅行でした。

ブロック積みの期間、安部政権の政策や社会全体の動きや経済の行方等は、頭からすっぽり抜けていました。ですから、仕事に一生懸命の人たちは、やはり、政治の動きなどに気配りができにくいのは当然です。旅行の楽しみもまた、社会全体の動きを頭からすっぽり抜けさせました。面白可笑しいニュース(娯楽・芸能・スポーツ・クイズ・ゴシップ・犯罪など)に楽しみを見出している人が、社会全体への興味関心を忘れるのも当然です。

ですから、政権に任せておけばいいやとなるのも当然です。しかし、政権は、日本を悪い方向へ引っ張っているのかもしれません。
手をかけずに、日本が悪い方向に向かっているのを防ぐためには、与党が強すぎてはまずいです。与野党を拮抗状態にしておくのが賢いやり方です。
何を考えなくとも、現状では、ブレーキ役の野党を強くする方向に力貸すべきでしょう