「大統領殿」「花はどこへ行った」

3日前、偶然この歌に出会った。

まずその出会いから。5年前ぼんやりテレビを見てたら、きたやまおさむお別れコンサートをやっていて、途中で、こりゃまた聞きたいなということで、ビデオにとった。(信じられないでしょうけど、自分でとったのはこれ一つ、あととってほしいのは妻に頼む。それは、ごくたまにである)

三日前、妻が収録していた「フォーククルセダーズ新結成・お別れコンサート」というNHKアーカイブスの番組に気付いて、見た。

そうして、加藤和彦の歌う「大統領殿」という歌を知った。

徴兵拒否の歌である。大統領に徴兵を拒否する手紙の歌である。心を打つ歌である。いい歌である。(ネットで聴けますよ)

「罪なき人が罪なき人を殺す」そんな戦争に行くのはいやだ。人を殺したくはない。随分考えたけど、「自由のため、国を守るため戦え」という正義はわからなかった。・・・僕は逃げる、憲兵よ、撃つなら撃て。

サザンの「ピースとハイライト」なんてこの歌に比べて柔弱なもんだ。なのに騒ぎが大きくなって、サザンが謝罪したと言う人もいる。(この歌について謝罪はしてないと俺は思う)それにしても、この右傾化よ。このファシズム化よ。


安倍氏は、数日前「現憲法上決して徴兵制はありえない」と国会で言っていたが、若者よ、騙されるな。決して騙されるな。「安保状況が変わった。解釈を変更して徴兵制はできることになった」と言うぞ。なんせ今まで憲法解釈上自分の国が攻められたときだけしか戦えないと言ってたのが、国外で、米国のためにも戦えると言う解釈が正しいと言う風に変えたんだからな。(後方支援とは、戦うと言うことだ)。

ドイツは、近頃徴兵制をやめたという。一方アフガン戦争で戦死者が数十名で出たと言う。全ては可能性である。どんな状況が起きるかわからない。

それにしても、この番組の「感謝」(死ぬ時の歌)や「花はどこへ行った」はいいねえ。特に「花はどこへ行った」の和太鼓がいい。うーん。いい。腹に響く。重低音の通底音。
そうしてぼんやり考えた。野に咲く花はどこへ行った。女の子の胸に。女の子はお嫁に。愛された若者は、兵士に。兵士は戦争へ行く。そして墓に入る。墓は花で覆われる。そして女の子はその花を摘む・・・間に、「ロングタイムパッシング」と言う言葉が何べんも入る。・・・長い時が過ぎた。

戦後70年。長い時が過ぎた。・・いよいよ日本国でも戦死者を出す時が近づいた。

反戦フォークソングを歌ったかつての若者たちはどこへ行った。今の60歳代も安倍支持が多いと言う。反戦を歌った者たちは、戦争支持になった。無責任な奴らだ。口だけの奴らだ。戦う可能性の高いのはお前たちじゃない。若者たちなんだぞ。だから、若者が逃げるは正しい。逃亡を助けよ。