映画「シン・ゴジラ」を見た感想

今日もまた霧雨が降っている。農作業も散歩もできない。テレビは見たくない。そこで妻が録画していた「シン・ゴジラ」を見た。昨年の映画で、だいぶ流行ったみたいであるが、私は見なかった。録画を見て面白かったので思いつくまま感想を書く。ほんとは、暇だからかもしれない。

(1)ゴジラがかわいそうと思った。ほんとは、東京都民や日本国民がかわいそうなはずなのにねえ。なんでなんだろう。自衛隊や米軍に攻撃されるからななんだろうねえ。攻撃しなけりゃ、都民がやられるのにねえ。この映画で、都民のむごたらしい死体や子供が死んだ親を抱きしめて泣いている姿などをいっぱい描写したら「ゴジラなんぞ殺してしまえ」と思う可能性が高いな。ではなぜ監督は、そんな描写をしなかったのだろう?ほかの人はゴジラ、可哀そうとは思わなかったのかな。かわいそうと思う俺が変なのかな。そういえば初代ゴジラが海中で溶けていくのを見ても、なんか複雑な気がしたなあ。かわいそうなような、よかったなあ、と思うような。

(2)自衛隊の攻撃が無効で、米軍の攻撃が有効だったってホントかいな?世界7位か8位といわれている実力だ。自衛隊。通常兵器では、米軍と同様の武器持ってんじゃないのかなあ。

(3)それらしきことがいっぱいちりばめてあった。あたりまえですね。
   自衛隊使用への逡巡。官邸の会議の様子。縦割り行政。有名学者の無能。東京都と地方の扱い。出世と保身。政府発表の様子。首相からの権限移譲・・・こんなことに詳しい人は、クスクス笑ってみたんだろう    な。後半では、米国・国連・露中・フランス等の思惑などが出てきて面白い。

(4)初めてこのゴジラを見たとき、「これ、ゴジラ」と思わせる形態は、うまかったな。興味をつなげる。映画のモスラみたいな形態変化だな。それが進化とはねえ。人間の8倍も潜在能力があるんでは、こりゃ面白    い。やがて飛ぶのではというのも面白いな。放射性廃棄物を食った古代生物というのも面白い。ほんとは、食うんでなくて、微生物を使ったエネルギー転換とかな何とかはよく理解できなかった。ゴジラゴジラ   らしくなった時、使われた音楽が初代ゴジラの時ので懐かしかったな。

(5)米国の圧力も描かれていて、実際もあんなんだろうなあ、と思った。2+2なんてあって面白い。「戦後は続くよ、どこまでも」はいいなあ。

(6)やっぱり、東日本大震災原発事故後のパニック映画という感じは受ける。東日本の国民は、あれをかなり経験しているからなあ。

(7)あの期待されてなかった元農水大臣の総理大臣がよかったなあ。「こんなことで(東京への原爆使用許可)歴史に名を残したくなかったなあ」という言葉、印象的であった。

(8)あの巨大放射性生物、凍結してもどうするのかねえ。福一のデブリが東京のど真ん中にやってきたようなものじゃないの。どうするのかね。それを考えさせる目的もあるのかなあ。

(9)福一事故の場合、約10数万の避難者を起こした事故で、20兆円のお金がかかる。このゴジラでどのぐらいのお金がかかるのか?同じように保障すれば日本は100%破産する。人災でないと判断して、保障はあまりしないのかな。

(10)初代ゴジラの映画に比べて、ひどく明るいなあ。初代ゴジラは1954制作。東西冷戦の最中である。原爆を使うかどうか、第3次戦争になるかもしれない恐怖があった朝鮮戦争がやっとこさ停戦になった翌年。
そして、水爆実験・第五福竜丸被曝事件。将来への不安の中で作られた映画だった故、暗く不気味だった。この映画は明るいなあ。今後の日本は明るいのかもなあ?石原の「日本は好かれてるねえ」というに同意したい。それは、戦後日本が一応世界的評価が高かったということを、映画製作者が主張していることで、それにも同意したい。1954年に比べて、世界全体もまあ、明るいのじゃないかと思う。東西冷戦終結が大きいな。

つまらぬことを書き連ねました。お許しを。

あー早く、おひさまがほしい。農作業や散歩がしたい。ブログも飽きた。酒も飽きたやることがない。天気予報ではあと一週間梅雨が続く。絶望だ。仕事を持っている人たちを考えれば、「何を贅沢な」と怒られそうだ。今日から仕事ですもんね。ごめんね。でも、退職者の、「やらなければならないことがない」、「やることがない」というのも案外大変なんですよ。