今年1年を振り返って

南相馬のスタンデイングに行ってきました。青空のもと12名の参加でした。南相馬では12月29日にもやる(!)そうですが、私は参加しませんので、私は今日が最後です。

通りがかったおばあさんとスタンデイングの仲間が少々の会話がありました。私の社会への働きかけは、このくらいしかできません。残念ながら9条の会ニュースは滞っています。オットこの時期は、年賀状に、一言添えています。「現政権の傍若無人さに頭に来てます。国政選挙で痛い目にあわせましょう」とか「選挙で一泡吹かせよう」とか「お仕置きを」とか書き添えます。103通出します。こんな主張を私に書いてくるのは数名ですけど、私の方は、ほとんど全員にこんな文言を添えます。これも政治参加にはなりますね。
スタンデイング仲間が作ってきたプラカードです。

ほんとに沈黙は政府に加担することになります。なんか、有名な女性タレントが辺野古について米政府に請願を出す署名運動を提唱したのだそうです。実にいいことです。こんな言動をすると、「政治的なことには中立」で、なんてばかな意見があるでしょうけど、それは大馬鹿です。このカードの言うように、「黙っていることは辺野古基地賛成ということですから政治的なこと」になります。

私も久しぶりに新しいプラカードを作りました。

多用途護衛艦とか、多機能護衛艦とか言ってますが、空母そのものでしょう。防御型空母と言ってますが、空母とは、自国を遠く離れた他国の基地を攻撃するためのものでしょう。ハワイ・真珠湾を攻撃した南雲機動部隊を連想します。まったくこの政権の言葉でのごまかしにはうんざりです。言葉を冒とくしている。国民をなめてます。

日本国内で何といおうとも、他国はいずも型改修を攻撃するためのものと思うはずです。仮想敵国は中国だそうで、現政権は「安保法制もできたことだし」ということで、中国との紛争が解決されない場合、米国と一緒に中国と戦うつもりのようです。(米国は、いざとなったら日本より中国をとると私は思ってます。)となれば中国も日本を攻撃する体制を強化します。軍拡競争です。伸び行く中国と縮みゆく日本、かないっこありません。現在日本は、GDPで中国の3分の1だそうで、成長率が違いますので、今後ますます離されます。勝てません。軍拡競争はやめましょう。軍拡競争やったら日本は破綻する(ソ連と同じ)。

中国との戦争に備えるより、それよりはるかに起きる可能性の高い経済破綻、地震津波などの災害に備えることが大事だと思います。原発廃炉少子高齢化対策、貧困対策、科学技術・医療・介護、教育にお金を使うべきです。

思い切って、軍事力に頼らない安全保障を考えるべきです。例えば、・・・・。
尖閣等(北方領土竹島も含めてすべて)領土関係の紛争はすべて、国際司法裁判所の決定に従うという宣言をしておき、他国・他国民にもそれをしっかり言うことです。何べんもね。そのうえで尖閣(政府が言う離島とはどこでしょうー通常国会ではっきりさせましょう。具体的に空母が必要かどうか議論しなければいけません)が占領された場合、中国の侵略をさんざん言い募ることです。反撃せず、占領させるのもいい手だと思います。「俺らは裁判で決めようと言ってるのに実力でとったー。中国悪い。侵略だー」と言い募ればよい。この方が海自や米軍で奪回に行くより効き目があると思います。

さて今年もあと10日。
今年を振り返って、一番大きい出来事は、南北朝鮮、米朝の接近と思います。北朝鮮と米国・韓国の軍事的衝突を心配した一年前とは激変です。昨年安倍政権は北の脅威をJアラート等であおり総選挙の勝利に使いました。つくづく安倍政権の強運を思います。

この総選挙の勝利で、政権の森加計疑惑、公文書ねつ造等の悪事を何とか逃げおおせています。閣僚の問題発言も追及しきれません。またこの勝利は、水道法・入管法改正等の悪法を成立させました。通常国会での働き方改革関連法も大きな出来事でしょう。働き方改革入管法改正、水道法いずれも日本の今後を左右するものだと思います。経営側に利するだけにしてはいけないと思います。そのためには野党の勢力拡大、労組の勢力拡大、マスコミ・世論の覚醒が必要だと思います。それも結局は国民ひとりひとりの覚醒にかかってますね。

自国ファーストの動きがさらに加速した1年でもありました。20世紀の自国ファーストは2度の大戦をもたらしました。大戦の惨禍が生んだ戦後の仕組みが否定されつつあるのが現状と思います。危険です。日本国の現憲法体制は、戦後世界の仕組みの中で生きる国家を示していると考えています。世界を、国際法・国連・国際協調の方向に進めるのが日本の務めと考えます。そのためには国家を超えた諸国民の連携がポイントと思います。諸国民はそれぞれの国家に取り込まれてはいけません。私はそう考えています。

我が家では大きな出来事がありました。初めての内孫ができたことです。同居して子育ての大変さを実感します。男の意識改革(仕事と育児は同じくらい大変、仕事<育児・家事、故に男も家事をすべき)が必要と思いました。孫との同居で私の生活もかなり変化しました。旅行と読書と外食が激減です。まあこの激減には、体力と脳力と眼力と金力の低下もありますがね。尚散歩と農作業は何とか前のレベルを維持してます。

今年一年の印象に残ったものをあげてみますと

一般教養書では(と言ってもあまり読んでないのですが)
安冨歩満州暴走」・・・日中戦争に敗れた原因・太平洋戦争の指導原理の出どころ・「システムができると暴走する」ことを理解しました。日本人の行動特性を理解する概念として、立場主義というものが役立ちそうな気がしました。


小説では、カズオイシグロの「私を忘れないで」に最もショックを受けました。クローン人間同士の愛の小説でした。その愛が私達と何も変わらないので、他の命のための命という存在の不条理が浮き彫りにされました。そしてある人間が、他の人間をある目的のため使用するということはいっぱいあると思いました。改正入管法もそんな類です。ドイツの哲学者は言います。他の人を手段としてではなく目的として扱えと。これを手掛かりに社会を考えていくのがよいかなと思います。

映画・ドラマでは、37年前の「わが歌ははないちもんめ」(NHKの再放送)でした。自殺ほう助は、ある場合には、やさしさの発露じゃないかという問いを突き付けられたものでした。さらに貧困・介護等家族の問題は家族で解決という自民党的考え(自民党憲法改正案)「=自己責任論にも通底」が間違っていると確信しました。

歌では芭蕉布でした。沖縄の独立時代を歌っているように感じました。勿論美しさもです。沖縄は、米国の従属国日本のそのまた従属地域ような存在です。そんな沖縄の、美しい歌です。

数年前から私の軽トラに貼ってあるシールです、この春道の曲がり角で出会った若い坊主頭の男性から、何かの大きな罵声を浴びせられました。意味は聞き取れませんでしたが、彼の敵意は感じました。一方遠い昔の友人が我が家を訪問したとき、このシールで我が家と確信できたのだそうです。スーパーの駐車場でこのシールを見たおばあさんに話しかけられたことがあります。「騒いでもしかたないべ」というニュアンスでした。私は「沖縄がかわいそうで」と答えました。「沖縄の基地を全国で引き受けるべき」と思う私と、基地を否定する共産党員と議論になりました。共産党の限界を感じたときでした。それでも共産党には勢力を伸ばしてもらいたいです。今のところは、平和主義・人権・民主主義の重要な担い手と思うからです(政権を取ったら気を付けないといけません)

気に入った言葉は、雲外蒼天です。小説「みおつくし料理帖」で知った言葉です。安倍政治で日本は全面の曇りです。しかしその上には蒼天があるはずです。この小説の女主人公のようにあきらめず努力すれば、蒼天が見えると信じます。

気になった言葉は「自己責任論」です。「自己責任論」は、自己中で、想像力と思考力が無く、冷たく、社会保障制度を否定する言葉と思いました。もともと日本人に多いという考えは間違っていると思ってます。

さて、ブログ知人の皆さま、今年もお世話になりました。いつもコメントいただく方々ありがとうございました。またご訪問いただいた方々、ありがとうございました。あなたにとってくる年が良い年でありますように。来年もよろしくお願します。