連休に思ったこと(2)

この連休中は、早朝の散歩が多かったです。

 

5時台には、町にも野道にも人影が殆どありません。普段でも同じですが、休日の方が人がいないように感じます。

 

それでも、仕事に出かける人に出会うことがあります。作業着を着ているところを見ると何らかの現場関係で働く人でしょうね。ホワイトカラー(今はビジネスマンというのかな)は、たいてい休みでしょうからね。

 

私達年金生活者は、彼らの働きのおかげで生活できることを考えると何か申し訳ない気がします。しかし、高い年金保険料を払っていた中年のころは、この保険料の積み立てで年金をもらうという制度(積み立て方式)のはずでした。それがいつの間にか現役の保険料を年金生活者へ(賦課方式)となってました。やむを得ぬことでしょうが、何か肩身の狭い感じもします。とかくこの世は棲みにくい。あーあ。

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田舎道に出ると、ちょっと前とずいぶん風景が変わります。山に早緑が多くなっています。枯れていた小川・水路に水がごんごん流れてます。そうです。田植えの季節がやってきました。乾いていた田んぼにも水が張られてます。水の張られた田を見ると豊かな気持ちになります。

 

 

記紀古事記日本書紀)で日本を豊葦原瑞穂(とよあしはらみずほ)の国なんて美しく言うのもこんな水をたたえた風景でしょう。私の感覚ではは、田畑の作物の邪魔ものですが、昔の湿田での水稲耕作にはどうだったのでしょうか。美称に使われているからには、水がある葦原は、田となる良い土地だったのでしょう(手を加えれば)。

 

水稲耕作を知らない縄文の人たちには、葦原はどう映ったのでしょうか。食糧を獲得しやすい森・川・海に比べて葦原が価値が高いとは想像しにくいです。縄文時代の人が言葉を知っていれば、自分の住むところを誇って「豊葦原瑞穂の国」とは言わないでしょう。同じ日本列島の住民でも時代により感覚は違います。その感覚の違いは、生活実態の違いによるものです

 

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この連休中に年号が平成から令和に代わりました。時代の変わり目とか新時代とか、令和時代の始まりなんてマスコミや政府が言いますが、私には違和感があります。時代が変わったなんて変です。年号の呼び名が変わっただけなんですから。もっと言えば天皇が代わっただけなんですから、生活実態に変わりはありません。それを新時代なんてあまりにも考えなしでしょう。まあ、楽しみがないので、ここでひと騒ぎ楽しもう、とか一儲けしようってことでしょうね。

あたらしい時代、時代が変わったなんて、しつこくゆうのなら安倍内閣も変わればいい。

 

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思えば平成天皇は偉かったと思います。園遊会米長棋士・・私は彼の将棋は好きですが)が「全国の学校で君が代を歌うように頑張ります」というのに対して「無理しないように」と言った事は、憲法の思想良心の自由を擁護しようとする姿勢の表れと思います。

 

しかしこの発言は、憲法の禁じている政治的発言とも考えられます。一方で憲法擁護義務を持つ公人の筆頭に天皇があげられている(99条)ので、当然の発言とも考えられます。

 

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平成天皇は、自民党にとって面白くない存在だったでしょう。平成天皇は退位に当たって「自分同様これからもずっと象徴のあり方を模索するのが天皇」という趣旨の発言をしています。この発言は、2012年作成の自民党日本国憲法改正草案第一条天皇、日本国の元首であり、日本国および日本国民統合の象徴であって、・・・」の元首という地位を拒否するものと言えます。

 

この発言も、政治的発言ととらえられる可能性があります。一方で前述通り、当然の発言とも言えます。

 

私は次のように思ってます。

憲法の尊重及び擁護義務のある公人の筆頭が天皇だということの重要さです。それは、(1)天皇はある特殊な、しかしそれでも公務員であるということ、(2)国民は、他の公務員同様、天皇の行為=国事行為・公的行為を、憲法を尊重しているか、擁護しているかという観点で厳しく点検すべきであること、を意味しています。

 

(2)の意味で、平成天皇の米長発言への意見、退位時の「象徴の意味追究」という意見を「憲法を尊重及び擁護している」と考え立派と思います。象徴の意味は、天皇と国民が共同作業で作っていくべきものです。

 

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5月3日憲法記念日、心配していたことが起きました。朝4時30分ごろ居間に降りていくと長女が8か月の孫を抱えて座っています。孫は39℃の熱が出てゼロゼロという呼吸をしています。普段かかっている小児科は9連休中です。結局総合病院の小児科に救急でかかりましたヒトメタニューモウイルス(風邪の一種)に冒されているのだそうです。家族ではこの子の父親が風邪の別な症状でダウンしました。この子の父親は連休前から風邪気味だったのですが、前の週の土日も仕事に出ており、15日間休みなしでした。代休が取れるのですが現実には無理(買い上げになった)ということです。10連休中も飛び飛びで4日出勤しました。こんな勤務ですから、風邪もなかなか治りません。

 

仕事の現場には10連休なんて夢のまた夢というところもいっぱいあるでしょう。日給の人の中には、収入が激減で困るなんて人もいるでしょう。

 

何が10連休だ、何が新時代だ。改元も10連休も政権の宣伝じゃないか。

 

5月5日夜とうとうこの子の母親が39℃の熱で、同じ総合病院に救急でかかりました。この連休、我が家(連休中は8人同居)では3人が救急にかかりました。というのは静岡から帰省中の次女がアレルギーで別な総合病院の救急にかかったので合計3人になったのです。

 

何が10連休だ。何が新時代だ。政権の宣伝に乗せられる国民もバカだ。

 

 

 

 

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8人同居は、楽しくかつ大変でした。

私の主な役目は、毎日の風呂掃(すべて)、全食事の6・7割の調理(と言っても単純なもの)時々3歳児・0歳児のお相手(お相手全体の1割くらいか)。

 

3歳7か月の子というのは興味の移り変わりが早いですね。2歳ごろは乗り物でした。30種類くらいの乗り物の名前を平気で覚えてました。今回は、花や植物に興味が移ってました。花や植物の名前をよく知ってます。特に椰子に興味を持ったようで、スーパーでは6回ほど作り物の椰子を見に行かされました。

 

一番のびっくりは、母親のスマホでゲームをすることです。レールを作って新幹線等の

車両を連結して走らせるというゲームのようです。こんな小さいうちから「スマホでゲーム」というのは良いことなのでしょうか、悪いことなのでしょうか。スマホを持ってないし、携帯の全機能の1割も使えない私としては、びっくりするばかりです。

 

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しかしまあ、3歳児も0歳児もよく動きますね。まったく目が離せない。動かないのはよほど具合が悪いかゲームをしているかだけです。おっと、もひとつETVの「お母さんといっしょ」「いないいないばあ」を見ている時もあまり動きませんね。

となれば、保護する側もゲームやテレビに子守りしてもらうことになります。それって、いいことかな、どうなのでしょうかね。まあしかし、現実にはやむをえません。それは言える。

 

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さてさて、世の10連休狂騒曲も我が家の狂騒曲も終わりました。日常の始まりです。(静岡の娘一家は、4月29日昼帰省、5月4日夜帰宅)

 

今日の朝は久しぶりの仕事でうんざりしている人も多いだろうと言うと、妻が「

男の人は育児・家事から解放されて、せいせいしているんじゃないの」と言います。そうかもしれません。