「え!」と驚く総選挙がとうとう始まってしまいました。つい2カ月前、総選挙があるなんて、私は思ってもみませんでした。政局通の中では、「解散もあり」だったのでしょうね。
今から考えますと、直近のGDP成長率のマイナス1.6%と言うのを政権はわかってたんじゃないかなと想像します。だから、日銀総裁に働き掛け、一段の金融緩和をさせて株高を演出し、それを成果に選挙に打って出ようと考えたのだと思います。「え!」じゃなくて、筋書き通りなのですね。
それにしても安倍さんとその側近は、頭いいですね。特定秘密保護法や集団的自衛権への国民の反対、2閣僚辞任、沖縄選挙敗北、さらにアベノミクスの息切れがはっきりしてきた段階で、マイナス成長が見えてきた。今やらないとじり貧と言うことで、解散総選挙に打って出たのだと思います。
その作戦当たってますね。素晴らしい。さらに、与党が、衆議院は政権選択の選挙と言えば、野党はその土俵にも登れません。野党はまともに戦えません。
まったく素晴らしい選挙作戦と思います。
多くの国民がしらけるのは当然だと思います。「アベノミクスを推し進めるしかない、この道しかない」と安倍政権が言うなら、そのままやればいいのに、選挙なんてやる必要がないのにね。
素晴らしい選挙作戦です。そして多分与党は、少ししか議席を減らさないでしょうから、安倍さんの思うつぼだと想像します。
素晴らしい選挙作戦ですが、その結果は、一般国民にとってひどいことになるんだろうと思います。
アベノミクスの第一手段の金融緩和は、株高・円安・インフレをもたらしますが、それは実質賃金低下と同時進行です。実質賃金低下故多くの国民が消費をしないので、景気がよくなりません。その中でのインフレと言うことになりそうです。不景気下のインフレと言うことになりそうです。
大多数の賃金労働者や年金生活者は、苦しい生活になりそうです。
アベノミクスの第二手段の財政出動は、国の借金増をもたらします。最悪の場合、日本国債の暴落=ひどいインフレ、そこまで行かなくとも、今でも重い負担を負わされている後世代にもっと重い荷を背負わせることになります。
景気をよくするためにインフレにする。そのため金融緩和・財政出動と言うアベノミクスは、老人国日本の、若かりし頃の見果てぬ夢でしょう。年寄りの冷や水なんだろうと思います。
インフレ・デフレ、円安・円高は、それぞれ長短ありますので、政策目標にせず、別な政策目標を立てればいいと思います。それは、一般労働者や年金生活者や消費者の生活の安定・安心だろうと思います。若者支援も大きな柱です。その手段は、やはりお金のあるところからいただくと言うことでしょう。
法人税減税中止・所得税の累進課税強化・譲与税・相続税課税強化・財産課税(税の配当等)強化、そして総合課税ですね。金持ちが出ていくって?お金に重きを置かない住みよい社会をつくることです。互いを大切にする社会です。それでも出ていく人は、勝手です。ご自由にどうぞ。デフレになるって?良いじゃありませんか。貯金の価値は高くなる。円高になる?いいじゃありませんか。輸入品を安く買えるし、強い円を使って成長著しい若い他国に投資すればいい。
働くところは、サービス・介護・医療・文化・「里山資本主義的」農林水産業と高度知識産業で確保しましょう。省エネ・循環エネルギー産業は特に大事ですね。衰退するのは、土木建設業、これまで高度成長時代長時間低賃金で伸びてきた製品を作ってきた電子・電気・機械産業、原発産業かな。スクラップ&ビルトはやむをえないです。
アベノミクスは、やめちまいましょう。別なやり方は、stap細胞より間違いなくあります。自公政権は続くでしょうが、戦後の平和民主主義を維持するよう投票で意思を示したいと私は思っています。