散歩で浮かんだ雑念

朝の散歩から帰ってきた。歩き始めは、もう寒いという感じである。長袖長ズボンである。


稲を見ると、まあ穂を垂れている。あんなに出穂期に低温・日照不足だったのによくここまで実をつけてくれたなあ。直物は強い。いや、品種改良のおかげだ。2000年以上前東アジアのどこからやってきた人が、もっと前にやってきてた人と一緒に発展させてきた稲である。


1000年前、源氏が女性に一生懸命だったころ、日本各地では農民が工夫・苦労を重ねてコメを作っていたのだろう。その労働の上に、朝廷の華やかな生活がある。華やかか

源氏物語」では、源氏の愛情関係が描かれるが、源氏にも、政治的・経済的生活もあろう。天皇の子として生まれ臣下に下り、一度は失脚するが、政治家として頂点を極める。激動である。男としては、そっちの方がはるかにエネルギーを費やしただろう。激烈な権力闘争があったろう。紫式部は、これを書かない。書けないのだろう。


現代の女性作家は、社会問題や権力争いや経済のことを克明に描く。ずいぶん違うな。


午前時を過ぎた。もう出勤の人たちがいる。ずいぶんスピードを出していく。作業着の人が多い。復興工事や除染の人達だろう。都会ではスーツを着て満員電車に揺られて出勤中の人がいっぱいだろな。こういう人たちが日本を支えている。

俺は今、「源氏」なんぞを読んで余裕の生活である。仕事はしてない。年金生活である。自分では、うんと高い年金保険料を積み立てたお陰と思っていたが、どうも今の現役の働きにおんぶしてるらしい。まあ、俺も37年間朝早くから一生懸命働いたので、許してもらうべ。



昨晩、来年度予算編成のニュースが流れた。社会保障が圧倒的に多く増え続けるので、自然増から1000億円の減額を図るという。どう減らすにしてもそれは、今年よりも一人当たりの社会保障費が減るということである。

防衛費の増額も伝えられた。ミサイル防衛機器の導入という。先日の北の日本飛越ミサイルの時、首相はめったに泊まらない首相公邸に泊まって、ミサイル発射に備えてたという知ってたんだ。そしてあのJアラート騒ぎ。臭いなあ。危機感盛り上げて、米国からミサイル防衛機器買おうという作戦が匂うなあ。トランプとの2回の電話会談は、「うまくいったよ。あれ買うからね」なんて言っているんじゃないだろうな。(笑)

また昨晩の自衛隊のお偉いさんが「新たな危機」なんて言ってたけど、あれは、危機感あおり作戦見え見えだね。だって、なんと言おうと日本列島とび越えたの初めてじゃないだろう。それに、ずっと前からノドンなどを1000基ぐらい実戦配備してんだろう。同時に何十発も発射されたら全部うち落とせるのだろうか。

1960年安保条約を解消していたらどうだったか?1970年安保の自動延長がなかったらどうだったか?米軍基地のない日本を、中立の日本を、北は敵と見たか?上空を黙って飛ばしたか?米軍基地のない中立の日本にノドンが飛んでくるか?拉致はあったか?ソ連北方領土を返したか?逆にまたソ連やロシアや中国や北に侵略されていたか?植民地になっていたか?逆に米国の植民地になっていたか?なに、今植民地になっている?かもね。防衛大臣が要請したその翌日オスプレイを勝手に飛ばすんだもの。自衛隊自衛戦争をしていたか?それは、誰にもわからない。現実は、国民の多数は自民党を選び、自民党政府が、外交上の今の日本(米国従属≒北の敵)を作ってきた。

日米同盟という言葉に惑わされるのはまずい。安保条約とそれに付随する国内法令・ガイドラインの中味から考えるべきと思う。それが、今後どう作用するか、得か損か、これも誰にもわからないが、可能性のすべては、考えて置く必要がある。失敗した場合の再構築のために。日米同盟という言葉で思考停止はダメだと思う。それが是とは、だれにも分からない。


今日民進党代表選があるそうだ。俺は野党共闘に賛成で、枝野に勝ってもらいたいと思っている。しかし前原が勝ちそうだという。前原は、野党共闘を見直すという。どうなるか。前原執行部は、独自路線でも、日本ファーストとの共闘でもやってみればいい。今のところは、民進党はまとまってやってもらいたい。ただし、別な選択もあったことは、内外に明記しておいてもらいたい。失敗したときのために。


(多分)そんなことをぼんやりと考えながら、歩いてきた。

さわやかな風が吹いている。予報では、午後から曇り・小雨である。農作業頑張ろう。草刈りも。来週は、いろいろ忙しい。週末には、孫も来る。