私は、1950年生まれ、学年では1949年組である。団塊の掉尾を飾って、多分日本史上最高人数の学年である(不確か)。
俺たち団塊は、学校でも社会に出てからも、数が多い故、競争が激しく、大変な世代と思っていた。
しかし、NHK+で「就職氷河期の特集」(あさいちという番組)を見て、考えが変わった。彼らのほうが、俺たちよりはるかに大変である。
以下は、同番組からの知識である。
就職氷河期世代とは?さらにその特徴は?
①1993年~2004年に学校を卒業した世代で、現在39歳~54歳。6人に1人を占める。
②1991年から始まったバブル崩壊の不況下、就職が困難だった世代。求人数はバブル期
の3分の1。
③俺たち団塊の数の多い子供(第二次ベビーブーム、団塊ジュニア)たちであり、数が
多い故、 尚就職競争が激しかった。
④この不況下、会社は正社員採用を減らし、派遣や非正規を使った。政府の政策もその
方向(派遣労働の解禁・拡大)。(1991年の正規社員率81.3%、2022年同55.1%)
⑤そのため、氷河期世代は、非正規が多い。ゆえに高齢になった場合の年金が少ない人
が多い。政府試算によると、月10万以下の人が40%。
⑥不運な世代
10代→受験競争、20代→バブル崩壊、30代→不況・デフレ、40代→前後世代からの圧
迫、50代→親の介護
⑦出演者(=壇蜜・青木さやか・雨宮処凛)及びこの世代の体験談:
正社員になる激しい競争→なれないと自分の努力不足・自己責任と考える
当時はやった言葉「勝ち組」「負け組」
採用試験時のパワハラ・セクハラ、就職後もそれがひどい
⑧常陽陽平という学者
政府・マスコミに「自己責任」を刷り込まれた(2004年 イラク人質事件)
この世代は、「自己責任は美しい」と内面化していった。
⑨誰が言ったか不明:氷河期世代は仕事と子育の両立を目指して戦った第一世代なので
はないか。その結果が現在に大きく生きている。
・・・全くまとまりませんが、現在の感想を述べます。
①われら団塊は、(少なくとも私は)、次の世代のことを考えてなかった。特に氷河期世
代のことを。自分たちの子ども世代で、われらを扶養してくれる世代なのに。
②1990年代半ば日本は、世界に占めるGDP割合で、日本史上最高の地位を占めた(15%前後、CF:現在4~5%)。しかしそれは、この氷河期世代の就職難、非正規・派遣労働の呻吟の上に成り立った面もあるのではないか。
③氷河期世代のこの犠牲は、彼らの結婚難・育児難を生み、本来なら起こるべき第三次
ベビーをもたらさなかった。これも現在の日本の大きな停滞の要因ではないか。
④冷戦終結後、1990年代唯一の超大国となった米国流グローバリズム(自由競争を至上
原理とする)は、富の増大をもたらしたが、格差拡大をも、もたらした。同じ流れが、 氷河期世代の呻吟なのではないか。
ソ連・東欧圏の社会主義の失敗の顕現が、この格差拡大の一因ではないか。対抗勢力
や対抗思想は必要だ。福祉国家(資本主義の修正形態)の発展には、社会主義が必要だった。
⑤就職氷河期が終わった2005年以降も非正規・派遣の割合が減らない。元に戻す動きは
なぜなかったか。ある程度は戻すべきではなかったか。そうすれば少しは少子化に歯
止めがかかったのではないか。
⑥バブル崩壊後の長期不況時、労働者より企業を守り、企業を守った故に(非能率的な企業の存続)他国に比べて、新規の稼ぎを生み出す企業が育たなかったのではないか。そのため、日本は、GDP15%のシェアから4%のシェアに落ちたのではないか
⑦氷河期の人の40%が年金月10万円以下というのは問題だ。自己責任と一概に言えない。基礎年金の底上げは是非必要だ。厚生年金の積み立ての一部を回すのはよいことだ。ゆえに自公立の合意に賛成する。
⑧日本の最後の砦は、2200兆円の個人金融資産と思う。これは、全世代の努力の成果である。
もちろん就職氷河期の人たちの努力・呻吟も大きい。
個人金融資産のかなりの部分が、世代的には、60以上の高齢者が持っていると思われる。つまり団塊~バブル世代が持っている。それぞれ苦労もあっのも間違いない。
けれど、比較的まあいい目を見た世代である。基礎年金の底上げで年金が減る高齢者もいるそうだが、いい目を見たのであるから、若者のために我慢しようではないか。
⑨基礎年金の半分は、税金である。税収は必要だ。1000兆をはるかにこえる累積の国債残高がある。借金は返さねばならない。そのうえ必ず南海トラフ、東南海トラフ、首都直下型地震等が来る。パンデミック・原発事故・戦争・大不況が起こることも考えられる。国家財政は余裕が必要だ。
だから、相続税・所得税・法人税増税が必要だ。消費税も必要だ。
個人金融資産には、金持ちのお金もある。
そういう人は、庶民から見れば、ぜいたく品(衣服・車・化粧品等)を買う。リッチな旅行もする。おいしい食事もする。
ここにかかる消費税は大きい、ぜひ必要だ。ゆえに消費税軽減には反対である。
確かに、消費税は貧乏人にもかかる大衆課税である。貧乏人の消費税負担には、税金還付や現金給付で対応すればいい。