学力テストの公表について

お偉いさん方に、ブログでこんな意見を言っても、耳に届かないと思いながら・・・

県知事・市町村長様。
 学力テスト結果公表についてですが、教育委員会に何らか意見を言う場合、決定権は教育委員会に任せるということで、一つの意見ということで言って欲しいと思います。
大阪の首長さんのようにお金を握っているのは俺だぞなんて強権的に口出しするのは良くないと思います。教育委員会→学校長→教員と圧力をかけては、教育現場は委縮します。現場が委縮しては良いことありません。
 
 行政のトップのみなさまが、あのテストの結果が大事だ、もっと競争しろと言えば、それが大事と思う風潮が大きくなります。
しかし、皆さまは、ある学年の国語や算数数学の成績が良かったから、重要な地位につけたわけではないのではないかと拝察いたします。人を引き付ける力とか説得する力とか人の気持ちがわかるとか、別な力があったからこそ地方自治のトップになれたのではないですか。単なるテストのの結果より大事なものがあるんだろうと思います。

子どもと親と学校現場に任せて暖かく見守りください。


教育委員会様。
 教育委員会制度は、戦前の反省に基づいて出来たものと聞いております。
戦前の教育が国家(=特に行政)に仕切られ、軍国主義全体主義を進める大きな力を発揮したという反省のもとに、一般行政から独立して、教育のことは教育委員会に任せるということで出来たものと理解しています。
戦後数年は、教育委員会委員は公選制で選出されたものでした。途中、行政からの任命制
にはなりましたが、一般行政からの独立という精神は残っていると思います。
 それは、当たり前ですよね。住民から選出された首長といえども、ある時点での多数派を代表するものでしかないわけですから。
教育は、子ども=将来の主権者を育てる行為ですので、ある時点の多数派の恣意に任せてはいけない行為というのは当然だと愚考しています。故に教育委員会様は、誇りを持って、行政から独立して判断して頂きたいとお願い申し上げます。こんなことも言うまでもないことですよね。申し訳ございません。

さて、学力テスト結果の学校ごとの公表ですが、悪影響の方が考えられますのでやらないで頂きたいと思います。
悪影響
①このテストの成績の結果が学校の評価になって、先生方は、そのテストの結果にのみ一生懸命になる。他の教科ももっと大事なことも いっぱいあるのに。いろんな考えや価値観があるのに。
②①の結果子どもたちも、こういうテストの結果が一番大事なんだと思ってしまう。他の教科ももっと大事なこともいっぱいあるのに。 いろんな価値観や考え方があるのに。
③保護者の中にも、このテストの結果で学校を評価する人が出てきて、学校の教育をゆがめてしまう。学校を選べる制度のあるところでは、人気が偏ってしまう。
④先生方も、結局クラス対抗になってしまい、このテストの得意な生徒を価値ある生徒と思ってしまう。(逆もあり)様々な価値がある のに、もっと大事なこともあるのに。


先日、中高年の学力の国際比較で、日本が世界一なんて記事がありました。単純に考えて悪い方ではないんだと思います。この中高年の人たちには、全国学力テストはありませんでした。ましてや、学校間の成績発表なんてありませんでした。


昔も競争はありました。激しい高校入試・大学入試・入社試験がありました。(昨日テレビで、あるコメンテータが「少し競争させた方が」なんて言ってましたが、何を「ばかなことを言う」と思いました。)
今も競争はあります。教室内で様々な競争があると想像します。競争と同時に協力も共同もあると思います。競争も、協力や共同や共感の中でこそ、生かさねばならないと思います。
今では、都会では幼稚園入試競争もあるとか聞いております。この上、小学校・中学校のある学年の国語や算数・数学のあのテストの点数の競争のみを激化させてどうするのですか。
教育委員の皆様は、こんなこと先刻ご存じだと思います。余計なことを申し上げました。



文科省様。
各学校ごとの成績発表はまずいというお考えだったと思います。その考えに賛成です。上の理由で発表してはいけないと思うのです。
文科省様、学校教育を守る防波堤になってください。文科省が強権で発表だめというのも、そぐわない気がしないでもありませんが、子どもを守るためなら、強権もやむを得ないかもと思います。一番いいのは、学力テストそのものをしないことです。


校長先生・先生方の皆様。
もし各学校の成績が発表になる教育委員会のもとにあって、発表することになっても、自信を持って、自分の思うところで子どもたちに接してほしいと思います。もちろんそれは独善になっては困りますが。
このテストに一生懸命になるのもいいことと思いますが、もっと大事なことがあることを子どもたちには伝えていただきたいと思います。先生の仕事の評価は、将来,大人になった子どもたちが、してくれるんだろうと思います。それが一番価値ある評価だと思うんです。生意気にも、余計なことを申し上げました。


子どもの皆様へ。
国語や算数のテストだけが大事だなんて思っちゃいないよね。歌がうまい人、笑いをとれる人、困った時知恵を出してくれる人、異性にもてる人、走るのが得意な人、みんなの意見をまとめることが得意な人、先生にも意見が言える人、面白い知識をいっぱい知っている人、いろいろいますよね。それぞれ大事なことですよね。
そんないろんな人のいる中で、君の学校がある教科のあるテストの成績が高い・低いなんて、たかがそれだけのことです。大したことではありません。傾向と対策に一生懸命の学校の成績が上がると思いますが、もっと大事なことに君は、あるいは君たちは一生懸命ならばそれでいいと思います。人生、このテストで決まらないのは間違いありませんから。




さて、近頃ブログを書くのに随分時間がかかり、ブログに何かとりつかれたような気もします。(依存症かも?)また言いたいこともまあまあ吐き出したし、アクセス回数もとりあえずの目標の一万に達しましたので、しばらく自分がブログを書くのを休もうと思います。他の人のブログには、ときどきお邪魔するつもりです。




このところ訪問してくださいました皆様、コメントを寄せてくださいました皆様ありがとうございます。意見のやり取りをしてくださいました皆さまありがとうございます。
とても勉強になりました。多くのことを知りました。刺激になりました。ありがとうございました。
その内また書き始めた場合よろしくお願いします。