学生を、若者を応援しよう

念願の国会前、安倍安保法制反対の集会に参加して今自宅に帰ってきました。
SEALDSという、学生主催の抗議集会です。

まずは、午後4時ころ、下見に国会議事堂前に行きました。何せ、国会議事堂は、これまでバスの中からの遠望だけの存在でしたので。しかも、方向痴の私が、しかも単独なので、さらに夜の行動なので、絶対わからなくなると思いました。そのための予行練習です。

行くとすぐ目についたのは機動隊でした。例の鉄網で守られた機動隊専用車が左右の道路に数台ずつ、機動隊員は、30名前後いたでしょうか。近づいてみると、どうやら、「あっちの方は、本来20機」なんて会話をしているので、今夜の警備の相談らしい。

首相官邸はどう行ったらいいでしょう」と聞くと、親切に教えてくれた。このさい、SPYBOYさんが毎金曜日参加している、反原発集会に参加後、こちらに参加しようという心づもりなので、場所の確認である。ところが、どう間違ったか、機動隊員の言うとおりに行ったつもりが、首相官邸に行きつかない。くたびれた。しかもホテルを見つけるのに多分てこずることが十分予想されるので、うまい具合に永田町と言う地下鉄駅を見つけたので、首相官邸は諦めた。予想通りであった。やはりなかなかたどりつくのが困難であった。新宿2丁目の東横イン歌舞伎町がわが宿舎。

ホテル到着後すぐシャワーを浴びて、すぐ出撃。家で作ってきた勝負服=Tシャツを下に着込んで。と言っても突然昨日の朝思いついて急造したものだが。

ホテルの近くの中華料理屋で、1000円の晩酌セットで腹ごしらえして永田町へ。さて国会議事堂について見ると誰もいない。警官の姿がちらほら。午後下見に来た時も「どこに集まるのかなあ」という不安はあったのだ。

しかし心配は無用であった。遠くから声が聞こえる、何か叫んでいるようである。これだ!!人通りがほとんどない国会前を通って、右折すると声は大きくなる。そう、学生たちの集会である。見つけた。やたら警官の姿が見える。俺たちが主権者だぞ。威張るな!と心で叫んだ。別に威張った風は感じなかったが。

憲法守れ」「9条守れ」「安倍辞めろ」「戦争反対」などの連呼の前を通って隊列の後ろにつく。

そうして上に着た服を脱いで、勝負服の登場だ。白のTシャツに赤と黒のセロテープで「NO! WAR 法」と描いたわが快心の勝負服だ。

ノーウオーホー、ノーウオーホー、言い易いだろう。我ながら、思いつきにしては、傑作。



ところがこんなものを背中に背負っている人は見かけない。ちぇ、外したか。プラカードが多い。若者も多いが中年も多い。中年は、どうも勤め帰りと言う感じだ。俺ぐらいの人もいるかな。暗いのでよくわからない。

「安倍は辞めろ」「憲法守れ」に唱和する。大声で。しかし、「集団的自衛権はいらない」と言うコールや、「民主主義ってなんだ」と言うコールにはなかなか合わせにくい。
この「民主主義ってなんだ」というコールは、なんだ?

哀しいのは、英語のコールに合わせられないことだ。何と言ってんだろう。わからない。しかし、教養を感じる英語らしい英語の発音だ。・・・いいねえ。・・・いやー良くない。年寄りにも分かるコールを。

警官がもっと公園側に詰めてと言う感じて赤いポールを立てる。うるさいなあ。主権者は俺らだ。今頃一般の人は、こんなところ通るかって。好きにさせろ。

そのうち大学の先生の話が始まった。語り口が、優しいねえ。その後またコール。また先生の話。

私は、くたびれてきた。しかも雨がひどく降る。しかも10年前韓国で買った500円の折り畳み傘が一か所壊れた。雨が降りかかる。こりゃいかん。

私は、学生のスタッフに聞いた。「この後デモはありますか」と。「ない」とのこと。広い集まるところはないのかとも聞いた。ないという答え。

皇居前広場を開放せよ」と俺は言いたい。デモをしたい。

まあそんなこんなで、勝負服の上に、世渡りの服を着て、カンパをして、抗議集会を離れた。

その後が予期された悲劇。暗いので道に迷い、あまり人気のないところをとぼとぼ。お巡りさんに聞いて、歩いている人に聞いて、何とかと言う地下鉄駅からホテルへ無事帰ってきた。なんて辺鄙なところだ。東京の権力の中枢地区は。人がいないじゃないか。



若者たちは頑張っている。学生達は頑張っている。中高年も、応援しようじゃないか。

60年安保を戦った先輩たちよ、70年安保を戦った同輩・後輩たちよ。あの時の想念が正しいと思うなら、この学生達を応援しよう。

「安保は、日本を米国の戦争に巻き込む」、「警察官導入下の強行採決は民主主義に反する」と言うあの時の思いが正しいと思うなら、「ベトナム戦争には、正義がない」とのあの時の思いが正しいと思うなら、今声を上げよう。今声を上げないでは、あの青春が嘘になる。

安倍安保法制は、自ら進んで戦争へ参加しようとしているじゃーないか。一片の、ただ単なる一内閣の解釈変で憲法改正をしようとしている。60年安保、70安保の頃の自民党政府の比ではない。ファッシズムそのものだ。

見よ、マスコミを恫喝し、支配しようとしているじゃーないか。過ぐる安保反対の頃、マスコミも、大勢は、政府自民党批判であった。今はどうか。やばいと思わないか。飼いならされているじゃーないか。

我らは、青春時代・中年時代・高齢者時代、なんだかんだ言いながら、いい思いをしてきたじゃないか。若者にいい日本を手渡そう。我らの生きてきた戦後のいい日本を手渡そう。戦争で戦うのは我らじゃない。自由や民主主義を失い、苦しむのは我らじゃない。あの集会に集まった若者たちだ。若き自衛隊員が戦う。その家族が嘆くよ。

先輩たちよ。同輩・後輩たちよ。若者を応援しよう。暇も金も若者よりはある人が多いだろう。暇と金で若者を応援しよう。こんな集会に参加し、カンパしよう。

自分たちの青春が嘘でなかったと言う、その証拠に。

全共闘も民青もノンポリも。

黙っていることは、賛成すると言うことと変わらない。