えー、米国が「神の国」だって?

NHK映像の世紀バタフライで「”神の国アメリカ もひとつの顔」という番組を見ました。

 

私の常識では、米国は理性の国という印象でした。

あの独立宣言に表れている「人は、もともと自由・平等・幸福追求の人権を持つ(自然権思想)、その人権を守るために政府が作られた。(社会契約説)その政府が、人権を守らないなら政府に抵抗し、新たな政府を作る権利がある(抵抗権・革命権)」

この考えって、全く理性的な考えでしょう。そして普遍性を持つものでしょう。だからこそ民族・宗教の違いを超え、個人主義・民主主義は広まったのでしょう。

敗戦後の日本は、この考えを積極的に取り入れた憲法を作り、国を作り直しました。

戦後政治を担った自民党政府は、この考えに批判的行動をしてきたけれども、全面的に否定はできませんでした。

 

ところがこの戦後日本のお手本である米国に、別な面があるというのがこの番組の趣旨です。

キリスト教福音派というのが、この番組の主役です。

福音派は、聖書に書いてあることを絶対視するというのが基本的性格で、米国東南部の各州(テネシーアラバマミシシッピルイジアナジョージア等)現在米国人口の4分の1、1億人弱だそうです。バイブルベルトとよばれるのだそうです。

 

この番組は、福音派の歴史をたどります。私がわかった範囲で述べます。

メイフラワー号の清教徒たち・・・「理想の宗教社会を作ろう」とする、先住民の同化

   政策のため、原住民の子を寄宿舎(500くらい)に入れて教育

           →まるでオウムみたいだ

1920年代(米国空前の繁栄→教会は時代遅れという考え)・・・福音派のビリーサンデ

   イは、熱心な布教で30万人を改宗。 このころ、進化論裁判が起きる(テネシ

   ー州の教員が進化論を教えて裁判にかけられ、100ドルの罰金刑)

   →おいおい、進化論=人とサルが共通の先祖から分かれたなんて常識だろ

東西冷戦時代

   初期・・・ソ連の核開発の速さに脅威を感じた頃、福音派のグラハムとい

   う牧師が、「無神論共産主義に、信仰により共産主義にかつ」と主張しTVを通

   して勢力拡大。アイゼンハワー大統領がこれに頼る。(政治と宗教の接近)

   →まずいだろ。政治が宗教に接近しては。

   60年代・・・公民権運動を攻撃。ビートルズボイコット運動。

         ケネディ大統領は、政教分離を徹底、公民権法成立。

         公立学校での「神への祈り」は、違憲判決

   70年代・・・福音派ウーマンリブを攻撃、中絶合憲判決出るもこれを攻撃

   80年代(米国の経済危機、ラストベルトの白人労働者が、バイブルベルト

       へ)・・・ジュリー・ファウエル牧師が中絶反対・宗教教育を唱え勢力

       拡大。レーガン大統領を押し、男女平等を進めたカーターを破る

       →カーターは福音派、しかし信仰と別の政治。えらい、これが正しい

2001年同時多発テロ・・・福音派ブッシュ大統領は、テロとの戦いを十字軍と呼び

       「米国は攻撃されている」といい、イラク戦争を起こす。

       福音派は、多様性容認や不法移民を攻撃

2025年・・・トランプ再選

→なるほど、トランプは、福音派に押されて当選し、福音派に沿う政策をしているなあ。それにしても福音派は、4分の1だ。大きいけれど、多数派ではありません。福音派以外の、ほかの要素があるのでしょうね。

 

これは、安倍自民党が、神道政治連盟統一教会の後押しを受けて政権を担当し、彼らの意向を政治に反映したのを思い出させます。それにしても、米国の公立学校で「神への祈り」をしていた(今も?)のにはびっくりです。まだ日本のほうがいい。トランプの独裁政治を見ると、まだ日本のほうがいいと思えます。学校での「神への祈り」とは、「君が代」斉唱のようなものでしょうか。